約 3,810,514 件
https://w.atwiki.jp/mcbeoga/pages/12.html
Multiverse-Core == 説明 == マルチワールドを追加・管理する。 == コマンド == /mv ヘルプを表示する。 multiverse.help /mv list ワールドリストを表示する。 multiverse.core.list.worlds /mv info 現在いるワールドのワールド情報を表示する。 multiverse.core.info /mv info ワールド名 ワールド名 のワールド情報を表示する。 multiverse.core.info /mv create 名前 ワールド種類 新しいワールドを作成する。 br / ワールド種類はNORMAL・NETHER・ENDから選択できる。 オプションとして -s シード値 -t ワールドタイプ -a true/falseが存在する。 オプションはワールド種類の後に付けることでシード値を指定することなどができます。 ワールドタイプはスーパーフラットのワールドを作成することができます、その場合は、ワールドタイプにFLATを指定してください。 aをfalseに設定することで村や廃坑などの構造物生成をOFFにすることも可能です。 multiverse.core.create /mv import ワールド名 ワールド種類 ワールドをインポートすることができる。ワールドのフォルダを置く場所はBukkitのjarがある階層。 ワールドフォルダが日本語の場合は読み込めないので変更する必要あり。 multiverse.core.import /mv reload configの再読み込みを行う。 multiverse.core.reload /mv set spawn ワールドのリスポーン地点を設定する。 multiverse.core.spawn.set /mv coord 座標を表示する。 multiverse.core.coord /mv tp プレイヤー名 ワールド名 ワールドを移動する。自分を他のワールドに移動させるだけなら、プレイヤー名は不要。 multiverse.teleport.self.NAME multiverse.teleport.other.NAME /mv who ワールド名 ワールド名にいるユーザーを表示する。 multiverse.core.list.who /mv spawn プレイヤー名 ワールドのスポーン地点に移動する。 br / 自分をスポーン地点に移動させるだけならプレイヤー名は不要。 multiverse.core.spawn.self multiverse.core.spawn.other /mv unload ワールド名 ワールド名のワールドをサーバーからアンロードさせる。 multiverse.core.unload /mv remove ワールド名 ワールド名のワールドをサーバー削除する。 multiverse.core.remove /mv delete ワールド名 アンロードしたワールドをサーバー削除する。 multiverse.core.delete /mv delete ワールド名 アンロードしたワールドをサーバー削除する。 multiverse.core.delete /mv confirm 不明 multiverse.core.confirm /mv purge WORLD名/all all/animals/monsters/動物・モンスター名 指定されたワールドからモンスターや動物を削除する。 例 /mv purge all creeper multiverse.core.purge /mv env 有効なワールド種類やワールドタイプを表示する。 multiverse.core.list.environments /mv sleep プレイヤーが最後に寝たベッドに移動する?。(私の環境では動きませんでした) multiverse.sleep multiverse.* 全ての機能を使えるようにする。 http //www58.atwiki.jp/afam/m/pages/42.html より抜粋
https://w.atwiki.jp/achdh/pages/161.html
⑫*⑬*⑭ その直後、兵士が手を輸送車の方向へさし出す。それに従ってコーテックス士官に背を向けた時、傍に歩み寄ってきたらしい別の兵士が僅かにトーンを下げた声で言った。 「ナインボールの沈黙が確認されました──」 「了解。我々は所定通り、区境界部に防衛戦線を構築する」 そんな短いやりとりを最後に耳にし、ノエラは兵士のエスコートで着いた輸送車両へベランジェと共に乗り込んだ。車内には他の何処かで保護されたのだろう一般市民の先客が数人おり、場所を選んで何れからも離れた席にノエラは腰をおろした。それから間もなくして輸送車が発進し、微弱な震動が足元から伝わってくる。 胸元に仕舞い込んでいたディスクを抜き出し、それを手に包みこむ。 背中を壁に預けてぐったりとしたベランジェが、その様子を見ていた。 「本当に、ヤバいもの撮っちまったんだな……。大丈夫なのか?」 「わかんないわよ。ただ、此れはしばらく私が預からせてもらう。いいわよね?」 「好きにしろよ。ただ、下手はするなよ」 幸いにしてベランジェは、それほど自身の雇用先である社に対しての忠誠心が強い訳ではなかった。彼のその融通の良さが、ノエラが彼と長い付き合いである一助ともなっている。 ──ナインボールが沈黙? 破壊された? 誰に──ブリューナグと黄龍に? 確かに、最後に見た状況ではナインボールは既に致命打を受けていてあの後、ブリューナグが撃破したのだとしても何ら不自然ではない。 ノエラの投げかける疑問は、其処ではなかった。 先ほど襲いかかってきたパルヴァライザーの不可解な行動が、いまいち納得のできない謎としてノエラの脳裏に燻っていたのである。 あの様子は明らかに異常だった。もし何もなければ、ノエラとベランジェはあの時点で蜂の巣になっていてもおかしくなかったはずである。それに加え、ガンシップ部隊の攻撃をも無視してパルヴァライザーが脱兎の如く逃げ始めていた自分達を追いかけようとしていたのも疑問だった。 ナインボールが撃破されたのは、その前後数十秒以内だとして── そこまで考え、どう考えても現時点では憶測の域を出ない可能性に思考を巡らそうとしている事にノエラは気づいた。そのイタチごっこのような思考をシャットアウトし、ベランジェと同様に背中を壁に預ける。 誰かが明言した訳ではなかったが、ノエラはこの騒乱が間もなく終わるだろうという事を、何となく察していた。 複合ビルへ戻った後に待っている仕事の事を考えるのはとりあえずとして、ノエラは自身がようやく手に入れた手がかりであるディスクをポーチの中へ滑り込ませる。 やっと見つけたのだ── AM09 38── * AM09 32── 『左前脚部ニ焦熱性損害、機体損耗率15,5%ジョウショウ──』 光学兵器による最後の攻撃は左前脚部の外部装甲を削り取ったが、此方への損傷はそれのみだった。 自らが放った二発の大型榴弾によって破砕、応対機動をすら取れなくなった敵性動体の傍へバーンアウトを寄せる。何の因果か14機中最後まで残ったのは、二時間前に最後通牒を寄こしてきた部隊指揮官の機体であった。外部装甲は全て剥れ落ち、推力機構も損壊している敵性動体がバーンアウトの眼前に片膝をつき、それでも尚右腕部を持ち上げる。駆動系機構に異常があるのだろう右腕部は細かに振動し、携えた光学兵器の射出口が左右に忙しなく動いている。 レイヴンとして降伏の道を選ばず、最後まで抗戦の意を貫こうとするその姿に浅く息をつくと、ラヴィはバーンアウトの右腕部が搭載するグレネードライフルを持ち上げた。 が、自らが手を加える前に耐久限界を超えた敵性目標の右腕部が肘関節から粉砕し、その場に轟音を立てて落下する。大破しながらも辛うじて機能を保つカメラアイと視線が交錯、その時眼前の敵性目標から通信要請が発信され、ラヴィは戦術支援AIに、繋げ、と短く指示した。 『──老兵相手に、この様とは、笑い話にしかならんな……』 「その笑い話を聴く者は、おらんよ……」 ラヴィの切り返しに、通信先のレイヴンが乾いた笑い声をあげる。その後、ガスライターか何かを擦過させる音が回線を介して届いた。 『──20年程前に私は、アルベニスであるレイヴンを見た。単機で何十機もの機動兵器を撃破していったその様は、まるで戦場そのものの様で、ソイツの通った後は焼跡しか残っていなかった……』 20年程前──ラヴィはアルベニスという名の土地に記憶があった。ミラージュ社経済管轄区に隣接する統一連邦政府の領土である。その頃ミラージュ社は支配圏の拡大の為に世界各地で武力を行使していた。確か、アルベニスはその煽りを受け、当時統一連邦とミラージュ社の武力衝突の戦火に巻き込まれていた。 『私は、あのレイヴンのようになりたいと、願った。──どうやら、それは叶わないようだが』 空白の一時が流れ、 『──幻影が最後の相手になってくれた。まあ、そんな終わり方も悪くない』 その数秒後、膝をつきながら最後まで此方にカメラアイを向けていた機体が、自ら爆散した。吹き飛んだ機体の砕片と爆風がバーンアウトの外部装甲を叩く中、黒い噴煙を巻き上げながらその下の炎の中に姿を消した機体の名残りを見送る。 ──自爆、か。 彼らがこの騒乱から生還する手立ては、任務の成功を置いて他になかったのだろう。部隊章や製造番号などを一切削り落した所属不明機として戦闘に臨んだ以上、関連情報の漏洩は絶対に防がれねばならない。 自爆という道を選択した時点で、この騒乱に統一政府が何かしら公式に出来ない意図を持って介入してきたという可能性が濃厚となった。 その推移に関しては、ノウラが何かしら把握しているかもしれないだろう。 小さな爆発を何度も起こしながら炎の中に姿を消していく残骸を、メインディスプレイに映る有視界に見つめていた時、別の通信要請がバーンアウトに入る。 『此方ターミナルスフィア、統合司令部です。──聞こえますか?』 「──此方【バーンアウト】、聞こえるぞ」 その言草から察するに、先ほどから何度か通信要請を試みていたようだ。先ほどの機体の自爆に伴って、広域に渡って展開されていたECM環境が解除されたのだろう。此方が所属不明部隊と交戦していた間の時間推移については、辛うじて把握していたらしく、 『当該戦域での戦闘は既に始まっています。急ぎ向かってください』 「了解。此れより、当該戦域へ急行する──」 統合司令部付の通信技官からの指示を受け、ラヴィは轟々と炎を吹き上げながら消えゆく残骸を残し、バーンアウトを依頼現場である当該戦域へと急行させた。 「中々、つまらんものだよ……」 AM09 35── * AM09;34── ジェリーは圧倒的だった── もしも戦場で敵として相見える事があるなら、自分は互角に戦えるだろうかという疑問すら脳裏を過る。遥か前方へ突出し、ほぼ単機で前衛戦闘を展開するジェリーの姿を見て、ヴァネッサはそう考えた。彼は生命の安全がある程度保障されている人為的な戦場──アリーナプログラムでも非常に優秀である事を、内外に知らしめている。 しかし、一切の生命の保障が効かない戦場に解き放たれた彼は、それ以上のものだった。 攻撃性に突出した戦術スタイルは変わらないが、人が生きる場所としてある種極限状態の戦場の中に身を置く彼は、其処こそが自身の本来のいるべき場所であると顕示するように、より苛烈な戦闘行為を展開する。 彼は本当に、兵士として望まれる全てを備えた者なのだ── ジェリーの戦闘機動に呼応し、ヴァネッサはラピッドタイドが持てる限りの搭載武装で自身の役目を果たす。自分ではどうにもならなかった軽量二脚型のパルヴァライザーとジェリーが戦火を交える。至近距離での乱戦の様相を呈した戦域の中、ヴァネッサは他の旧世代兵器群を相手に立ち回っていた。 崩落した幹線道路の先に重バリケードを構築した防衛部隊が攻撃掩護を行い、頭上を地対地ミサイルの群列が通り過ぎていく。 防衛戦闘は苛烈さを極め、ラピッドタイドは補給部隊による弾薬供給を受けられる状況になく、弾薬数はその大半を消費していた。 前方右舷から突進を仕掛けてきた旧世代兵器を捕捉──背部リニアキャノンを使って頭部を粉砕、背後に続いていた二次目標に致命打を喰らわせる。 周囲に展開する旧世代兵器群の位置情報を常時戦術支援AIに把握させ、常に弾薬消費の効率性を意識しなければあっという間に弾薬が底をついてしまう。 そうなれば、私は唯の彼のお荷物だ── それだけはまっぴら御免だった。 致命打を受けてその場に崩れた二次目標の旧世代兵器を、ラピッドタイドの外部装甲で強引に弾き飛ばす。 激しく流動する有視界の中、パルヴァライザーと交戦するジェリーの機体【ブルーマーレ】の後背に別の旧世代兵器が忍び寄り、ヴァネッサはリニアキャノンの砲弾をそいつへ向けて撃ち放った。コア部を側面から撃ち抜かれた敵性動体がそのまま吹き飛び、幹線道路の縁を乗り越えて落下していく。 『すまない、ヴァネッサ──!』 オープン状態の回線を通じてジェリーが叫び、直後彼は薙ぎ払ったレーザーブレードの刀身で交戦中のパルヴァライザーの左腕を斬り飛ばした。続けて至近距離から撃ちこんだ短機関砲の弾幕が背部グレネードキャノンの砲身を叩き折り、たまらずパルヴァライザーがその場から緊急離脱する。 両者の間に数十メートルの間合いが生まれ、すぐ傍のブルーマーレがオーバードブーストシステムを起動して追撃しようとした直後、ヴァネッサは戦域の明らかな変化に気付いた。 グレネードライフルの砲身を向けていた旧世代兵器が不意に戦闘機動を停止したかと思うと、周囲に展開していた他の旧世代兵器群もほぼ同時に一切の動きを止めたのだ。 その異変に気付いたジェリーもオーバードブーストによる強襲機動を中断、ブルーマーレの機体を路上に停止させた。 『……一体どういう事だ?』 ジェリーのその困惑は、ヴァネッサも同様だった。 此処まで一切の手を緩めず侵攻を継続してきていた旧世代兵器群が数機のみならず、すべてその戦闘行為を停止している。その奇怪な光景に、ヴァネッサを含め小首を傾げた。 指揮系統を失ったかのように沈黙を続ける旧世代兵器群は、各々のカメラアイを不規則に明滅させている。 その自分の思考に改めて気づき、ヴァネッサは考えた。 侵略勢力の指揮系統が、何所かで破られた──? ジェリーが交戦していた対AC特化型のパルヴァライザーも機動を停止しており、その事からその機体も戦闘指揮を受ける尖兵でしかないという事が分かる。 ヴァネッサは思ったことを、素直に口にした。 「誰かが、頭を潰したの──?」 『かもしれない。でも、旧世代兵器に、頭があったなんて初耳だぞ?』 世界情勢を席巻する従来の旧世代兵器群には、本来ならば頭と呼べる指揮系統は存在しない。逆に言えば、すべての主だった旧世代兵器群が指揮系統であるとも考えられるが。 それこそ、旧世代兵器それぞれの製造元である兵器プラントをはじめ、旧世代遺跡の設備機能を完全に破壊でもしない限り、彼らが今の現状のように停止する事などは一切あり得ない。 もし可能性があるならば、そう言う事になるのだろうが。 ──エデンⅣが騒乱に見舞われてからまだ二時間程度しか経過していない。その時間推移を鑑みると、どうしてもその可能性を信じる気にはなれない。エデンⅣ圏内に旧世代遺跡なんて代物があったのなら話は別だが。 真相は何であるにせよこの事態を逃すはずはなく、重バリケードの先の防衛部隊が地対地ミサイルを連続射出し、放物線を描いたその群列がそれぞれ捕捉した標的に向けて着弾していく。 先ほどとは違いあっけないほどに旧世代兵器群が撃破されていく中、ジェリーが交戦していたパルヴァライザーの頭上に数基の地対地ミサイルが急速降下していく。 それは安堵か、あるいは慢心だったのか── 何れにしろ、次の一瞬にヴァネッサは反応を遅らせた。 パルヴァライザーのカメラアイが一際強く発光したかと思うと、予備動作を省略してブースタ機構から最大出力の噴射炎を吐き出した。数十メートルの間合いを一瞬で詰み切り、ヴァネッサは予備態勢で提げていた右腕部を跳ね上げる。しかし、その前にパルヴァライザーの構えた短機関砲の砲口がラピッドタイドのコア部を捉える。 他の旧世代兵器群を撃破され、此れ以上の進行は無理だと判断したのだろう。せめてもの道連れに、難敵であるブルーマーレよりも与し易いラピッドタイドを選択したのだ。 ──やられる 理性の外側で覚悟し迫りくる絶望に目を見開いた時、ラピッドタイドの真正面へブルーマーレが飛び込んできた。凄まじい突進推力で突っ込んできたパルヴァライザーとブルーマーレが衝突し、その衝撃で双方の機体片が吹き飛ぶ。しかしブルーマーレはその衝撃を受けて弾き飛ばされる刹那、メインノズルから噴射炎を吐き出して強引に上昇した。ブルーマーレの機体を巻き込んだパルヴァライザーが後方へ過ぎ、接触による僅かな衝撃がラピッドタイドを揺らす。サブカメラに映る後背の様子を出力しつつ、ヴァネッサは急いでラピッドタイドを180度転回させる。 ブルーマーレとパルヴァライザーが零距離で絡み合い、同時に撃ち放った短機関砲の弾幕が両者の外部装甲を削り飛ばす。互いの搭載兵装の性質差がその時顕在化し、瞬間的な集弾量に勝ったパルヴァライザーの弾幕がブルーマーレのコア部を破壊、誰から見ても分かるように撃ち貫いた。 「ジェリー……!」 ブルーマーレのカメラアイが歪に明滅し、しかし機体制御を失う寸前にパルヴァライザーの頭部を鷲掴み、そのまま短機関砲の砲口を押し付けて吹き飛ばした。制御機能を失ったパルヴァライザーが唐突に停止し、その間際にブルーマーレは辛うじてブースタを吹かし離脱した。 機能停止したパルヴァライザーが幹線道路の断崖から落下し、その下に広がる闇の深遠へと埋没していく。ブルーマーレが慣性のままに断崖ギリギリで着地、機体を停止させた。 致命的な被弾を受けた外部装甲は無残に焼け焦げ、その様相からブルーマーレがそうして立っている事すらヴァネッサには驚愕であった。 『間一髪ってヤツ、だな……』 「ありがとう──……、ジェリー?」 気遣う彼の台詞に何かしらの違和感を感じたヴァネッサは、彼の名を呼ぶ。接続状態の回線から、弱々しく咳き込むジェリーの呻き声が届いた。 「怪我をしたのねっ? 救援をすぐに呼ぶわ……!」 戦術支援AIに指示して増援部隊に救援要請を行おうとした時、有視界に映るブルーマーレの機体が大きく傾しぎ始めた。その先には何もなく、ただ先ほどパルヴァライザーが落下していった闇の深遠が口を広げている。 そんな── 『折角、此処まで来たのになあ・……。ヴァネッサ、すまなかった……』 彼は既に自身が辿りつく末路を受けて入れているかのような穏やかな口調で言う。搭乗者の機体制御を受けないブルーマーレの機体が慣性のままに空中へ投げ出され、不意にラピッドタイドのカメラアイが映し出す有視界の中から姿を消した。 「ジェリー……!」 ヴァネッサのその叫びに対する答えはなく、数秒後接続状態に在ったブルーマーレとの回線が不意に切断された。搭載センサー群が断崖下層部からの爆発音を捉え、その詳細情報をディスプレイに出力している。 第一種狭域索敵態勢のレーダーに、敵性動体反応は見当たらない。ヴァネッサはコンソールを素早く叩いてハッチの開放プロトコルを完結した。 その時、統合司令部から通信掩護を行っていたリサが、 『馬鹿な真似は寄せ、ヴァネッサ──!』 彼女のその制止も聞かずヴァネッサは開放されたハッチからコクピットを飛び出し、ラピッドタイドの機体を伝って路上へ飛び降りた。巨大な空薬莢が転がる路面を走り、ブルーマーレが姿を消した断崖の縁から遥か下層部をのぞく。 小さな、ごく小さな光が闇の深遠の底に在った。それを見咎め、ヴァネッサは唇を堅く引き結ぶ。 互いに同じレイヴンを目指し、そしてそれを叶えた間柄──レイヴンとして戦場に望む以上、何時か、どこかで、どちらかが命を落とすかもしれないという事などは覚悟していた可能性に過ぎない。 ただ、それでもこんな結末は──。 「早すぎるよ、こんなの──……」 遥か下層へ落下したブルーマーレの残骸が起こす炎上の光を視界に収め、ヴァネッサは眼頭が熱くなるのをぎゅっと堪え、そして終ぞ涙を流すことはしなかった。 対岸の重バリケードから増援部隊の機動兵器群がブースタ推力を用いてヴァネッサの頭上を通り過ぎ、先ほどまで熾烈な防衛戦闘が行われていた幹線道路へ降り立つ。増援部隊が速やかに反転攻撃を開始し、ヴァネッサは崩れそうになる膝を必死に保ち、その場から踵を返す。 今は、耐えろ── ラピッドタイドの機体外部タラップをよじ登り、開放状態のハッチから再びコクピット内へ身体を滑り込ませる。開閉プロトコルを完結してハッチを閉鎖、ラピッドタイドの機体を前線砲口へ転回する。 「ごめん、リサ──」 『……安易な行動は、速やかな死を招くぞ。──すぐに応対機動を開始しろ』 酷薄とも取れるリサのその冷徹な言葉が、今のヴァネッサには非常に有り難かった。 今は騒乱の真っ只中なのだ。彼女の言う通りだった。 AM09 38── ──2時間後、当該戦域における第一種戦域制圧を完結。 ──約6時間後の午後3時34分、エデンⅣ圏内における都市防衛戦闘、収束。 * ─── EpilogueⅠ ─── AM10;05── 『──えるか? 此方はGCNのエクトル・アレギ、現在商業区画第43外周隔壁にいる。……どうやって回線を維持してるだって?……横にいる焼死体の無線を借りてんだよ。でなきゃイサーク、後方付のテメェの所まで無線届かねえだろうが。 こっちは酷い有様だぜ、逃げ遅れてりゃ今頃俺も瓦礫の下で蒸し焼きになってる所だった。──ああ、第43外周隔壁の生存者はなしだ。俺のジープもやられたんで、今徒歩で地下からそっちへ向かってる。彼此小一時間、無傷で生き延びてる自分が奇跡みたいだ──て、何だよ?……──統合防衛軍が戦線を展開? 嘘だろ、どうやってあの状況から盛り返したってんだ。──まあ、それが本当なら今の俺はかなりツイてるって事になる。──無線は此処までだ、そろそろ通信技術部のハイエナに嗅ぎ付けられるだろからな。其方へは50分後に合流する事になる、迎えを宜しく頼むぜ──』 AM11;45── 『──地上戦力の陸戦MT部隊が突進していきます! 現在商業区画第22区では第四種制圧戦闘が進行中であり、逃げ場を失いつつある侵攻勢力が隔壁部へ追い詰められているようです。アレは──戦術空爆部隊です、たった今、上空をグローバルコーテックス陸軍の戦術空爆部隊が縦断しました!どうやら此処で徹底的に敵戦力を削ぐようです──』 PM13;03── 『此方興行区画──逃げ場を完全に失った旧世代兵器群が、戦線を確立した防衛部隊に対して無意味な突進攻撃を繰り返しています。──あ、また三機、敵戦力が攻囲網へ攻撃を仕掛けたようです──が、やはり防衛部隊の応対射撃に撃破されました。既に友軍の増援部隊も多数合流しており、このまま戦況が進めば戦闘の収束は間もなくであると予測されます──』 PM14;58── 『──どうやら、最後の敵戦力が防衛部隊によって排除された模様です。心なしか、現場の緊張した空気も和らいでいるようです。後続の増援部隊が此れから制圧戦域へ進入、広域哨戒作戦へ移行する見通しです──』 PM16;21── 『此方興行区画第5避難施設前、エレナ・ベルティです。現在第5避難施設には約二万人の市民が戦火を逃れ、地下に身を隠しています。現在、統合防衛軍の救援及び工作部隊によって最低限の都市機能の復興が急がれていますが、現在の所電力供給が再開される見通しは立っていません──』 PM18;37── 『アレをご覧下さい──! 此処は自然森林区第87エリアです。先に行われた激しい戦闘の飛び火が保護森林地帯へ燃え移り、約10時間が経過した現在も尚拡大延焼を続けています。この10時間で喪失した森林面積は、推定で七平方キロ―メートルに及ぶものとされ、複数ヶ所で延焼を続ける火災に復興部隊の消火活動も難航を余儀なくされています。保護森林地帯には絶滅危惧第一種に分類される動植物が多数生息しており、今回の大規模火災による天然保護資財の損失額は天文学的数値に及ぶものと──』 PM19;11── 『──酷いスモッグです。防衛戦闘の渦中に曝された科学薬品工場の出荷が貯蔵薬品を焼いており、付近一帯に有害性煙霧が拡大しています。同区画には兵器製造工場なども林立しており、引火等によって断続的な爆発音が区画一帯に響いています。また、主要製鉄工場の溶鉱炉の融解により漏出した溶鉱によって火災が発生、大規模な都市火災が各所で拡大している模様──』 PM22;03── 『グローバルコーテックス統合司令部の公報事務官が午後2215分より、此処メディアセンターホールで記者会見を行う予定です。恐らく、第一種非常事態宣言の解除が主な内容と推測され、これによってエデンⅣの治安機能は一通り正常化するものと見られますが、都市機能の復興活動は今だ難航しており、此れからグローバルコーテックスの復興手腕が試される事になりそうです──。またグローバルコーテックス本社は今回の一連に関して具体的な復興支援策の提案を避けており──』 * ─── EpilogueⅡ─── ──【エデンⅣ騒乱】収束から約11時間後 AM02 45── 嘗ては母星とも呼ばれた地球を、其処から望む事が出来た。技術的栄華を極めた人類の遺した、希望の残滓。それが今、現代に生きる我々の眼に見えている事が、かつての人類が分水嶺を遥かに超越した技術を有していた何よりの証左となっている。 広大──無尽とも言える暗い深遠の海、嘗て母星と呼ばれた"地球"の姿を望む事の出来る仮想空間内に、25人の賢者達と、ノウラは一同に介していた。 招聘日時の規定時刻まで数分余り──最初に記録出力された位置座標から一切動かず、ノウラは時間がやって来るのを、唯寡黙を通して待っていた。他の賢人達も同様か、其々が言葉を交わすような姿はなく、位置座標に記録出力した来賓椅子に腰かけている。 素性を知らぬ者同士ではないはずだが、この致命的とも言える沈黙の重さが、この仮想空間に集まっている者達が後に直面する現実の重大さを物語っている。ノウラは、そう確信を持って解釈している。 肘掛を用いての頬杖を保ったまま、傍らに立つ専属書記官──メイヴィスの方へ僅かに視線を傾ける。意識せねば瞬く間に周囲の闇に溶け込みそうな黒い彩色のスーツを着込む彼女も同様、初期の位置座標から一歩足りとも足を動かしてはいない。しかし、眼前に展開している多数の投射型ディスプレイに更新出力され続ける情報群に彼女は視線を走らせていた。その作業の傍らノウラの思わしげな視線に気づいたメイヴィスが、同じくノウラの眼前に出力している投射型ディスプレイにメッセージを送信する。 ──自律性有害因子第一類及び第五類、捕捉 その規定報告を戻した視線の先のディスプレイの中に確認し、ノウラは特段動きを見せる事もなく視線を適当な方向へ投げた。目まぐるしく出力展開するディスプレイ映像に気づく者は二人の他に居らず、ただ明確な意図もなく動静を見守る賢人達の視線が仮想空間内を行き交っている。 高度に暗号化した配列信号に加え、空間構造を構築している先方へ直接欺瞞プログラムを随時打ち込んでいる為に、メイヴィスとノウラの眼前の視覚情報群は完全に透過状態に在り、それを感知できる者がいるはずもない。 ただ、その沙汰の外とも言える所業を顔色一つ変えずに遣り遂せる専属書記官のメイヴィスへの意図として、ノウラは小さく息をついた。 直後、向って対面の位置座標に目視情報が出力構築され、数秒後其処には来賓椅子に腰かけた高齢の老人の出力構造体が現れた。 それまで洞察紛いの視線を交わしていた賢人達の視線が、一斉にその老人の方へ向けられる。老人の身体は老木の枝木のように酷く瘦せ細っており、生命維持用のチューブ類が身体の各部に刺し込まれている。 しかし、落ち窪んだ眼窩に収まる薄灰色の双眸は頑健な意思を湛え、些かの衰えも知らぬ程に鋭利であった。 重鎮達が一同に介する仮想空間内の空気が瞬時に破裂しそうな程の緊迫感に包まれ、それまで曲りなりにも若干の余裕を含ませていた賢人達の表情が一様に切り替わる。 仮想空間内へ出現したその老人は緩慢な動きで周囲を見回し、一瞥した後改めて対面の来賓椅子に腰かけるノウラと視線を交わした。 老獪と呼べる境地など遥かな昔に踏み越えてきた老人と視線を交える中、ノウラは表情の一切を変えず唯、悪寒を催す程の圧迫感を受け流す。暫く、といっても数秒程の交錯が過ぎ、やがて老人が最初に切り出した。 「──話を、訊こう」 衰えた身体と同じく、酷く皺枯れた声音。しかし双眸に宿るものと同様、頑健な意思が其処に介在している事を、この場にいる誰もが直感的に理解していた。 そして老人の発したその言葉が何処に向けられたものなのか、選任安全保障理事会議事堂に招聘された重鎮──統一連邦政府の賢人達は周囲を確かめずとも、理解している。 ノウラは頬杖を解き、組んでいた足の上に手を置く。そして、選任安全保障理事会議長、つまり統一連邦政府の頂点に立つ権力者である老人の言葉に、返答の為の口を開いた。 「──貴君等に、弁明は請わない」 その言葉こそ、最初に在りき。 統一連邦が十数時間前に起こした件──その一連の詳細について、核心を知るであろう者達から情報の提供を求める必要性は、此方にはないという意思表示。 ノウラは短く簡潔に、しかし、此れ以上ない冷徹な宣告をした。 →Next… ⑭ コメントフォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/126.html
前ページ次ページARMORED CORE アーマード・コア -マスター・オブ・女難 正午を告げる時計の鐘が鳴り響き、シンは掃除機を動かす手を止めた。 (もう昼か。) 確か今日はアグラーヤが食事当番だったはずだ。 テーブルでも片付けるか、そう思い掃除機を片付けながらテーブルに目を向ける。 そこにはノートパソコンを使い、インターネットの掲示板(確かDちゃんねると言う名前だったはずだ。)を見ている レザーのズボンにトレーナーという私服姿のジノービィーがいた。 おそらく真面目な顔をして見ているという事は、シンがたまに書き込む(最もジノービーはROM専らしい)6課板ではなく、レイヴン同士の情報交換をメインにした9玉板だろう。 「……んもう昼か、シン君。悪いんだがジナを起こして来てくれないか?」 シンの視線に気付いたジノーヴィーはノートパソコンを閉じると言った。 「ええ、構いませよ。」 掃除機を片付け終えたシンはTシャツにジーンズというかっこうで答える。 「じゃあ頼んだよ。私は……アグラーヤの手伝いでもしてこよう。」 そう言うと椅子から立ち上がりアグラーヤの手伝いをするためキッチンに向かっていった。 あの一件のもめ事も解決し、晴れて居候の身分を獲得したシン・アスカは、 グローバルコーテックスによるレイヴン試験を間近に控え、家事手伝いに勤しんでいた。 最初こそ馴れないことでミスが目立ったが、慣れた今では評判は上々で、アグラーヤからは 「レイヴンになるのはやめて(ジナイーダの)専業主夫ならない?」などと言われる始末だった。 (アグラーヤの言葉の深い意味に気付かない)シンとしてはこの世界をよく知る為、一から己を鍛え直し、 全てにおいて強くなるため、(シンとしてはみんなの)専業主夫にされる前にレイヴン試験を受けたい所だが、 日時が決められている以上どうすることもできず、只時間が過ぎていくのを待つしかなかった。 「ジナイーダ 入るぞ。」 ジナイーダの部屋の前に立ちノックをする。 寝ているとはいえ、人の部屋に入る前にノックするのは一応最低限の礼儀だ。 「ああ、勝手に入ればいい。」 眠たげな声のジナイーダは扉越しに答えた。……ほら、起きてたりするだろ? 誰にでもなく心の中で呟くとシンは扉を開けた。 「うわっ! 着替えている途中じゃないか!」 そこには寝巻きの上を脱いでいる最中の、ジナイーダがいたのだった。 顔を真っ赤にしたシンは急いで扉を閉めるとなぜか扉に張り付いた。 「ん? ああ……気にするな。私は気にしない。」 自分の状態に気付いたジナイーダは、いまだ眠たげな声で、かつてどこかで聞いたような言葉を口にする。 「少しは気にしろ! あんたは気にしなくても俺は気になるんだよ!」 顔が未だに真っ赤なシンは叫んだ。 ザフトの訓練にて羞恥心が取り払われたとは言っても彼は未だ16歳。 異性が気になるお年頃である。さらに相手が年上(確か22歳とか言っていた)で美人といったら尚更だ。 「……やっぱり胸が鉄板だと気にならないのか?」 赤い顔も収まり冷静になったシンはぼそりと呟いた。 「何か言ったか?」 「いや、なんでも。」 「まぁ何でも良いが着替え終わったぞ。 」 目が覚めたらしく先程よりもはっきりした口調だ。 「入るぞ。……その傷」 部屋に入ったシンはジナイーダを見て驚きの声を上げる。 ジナイーダはタンクトップにショートパンツというラフな服装だったが、おどろいたのは格好にではない。 ジナイーダの背中、首筋から肩口には大きな傷痕のようなものがあったのだ。 「ああ、気にするな。単なるプラス手術跡だ。」 シンの視線に気付いたジナイーダは手術跡をさすりながら言った。 「プラス手術? 」 聞きなれない言葉にシンは首を傾げる。 「言っていなかったか、私はプラス。分かり易くいえば強化人間だ。」 「強化人間。」シンの目が大きく開かれる。 「どうしたシン?」 ジナイーダはそんなシンの様子に気付き声を掛けた。 「いや、俺の世界の事を、思い出しただけだ。」 シンは苦虫を噛み潰したような表情で答える。 「……そうか。」 シンの表情から何かを察し、ジナイーダがその話を切り上げようとした時シンはゆっくりと口を開いた。 CEにも強化人間がいた事。 それが敵でその内の一人と心を通わし、守ると誓い、そして守りきれなかったこと。 おそらく全てではないだろうが胸の内にしまい込んだ過去を、搾り出すように話した。 「なあ、ジナイーダ。」 話しを終え、場を支配する沈黙を打ち壊したのは他ならぬシン自身だった。 「何だ?」 「何かあったら何でも言ってくれ、俺は出来る限りのことをするし、君は絶対俺が守るから。」 決意に満ちた、しかしどこか虚ろな表情でシンは言った。 「…………シン。」 ジナイーダの右手がシンの頬に伸びる。 ジナイーダの右手はシンの頬に触れ、色白な真の頬を思いっきり捻った。 「痛てぇ! なにするんだよ!」 ジナイーダの右手を払いのけると、シンは抗議の声を上げた。 「寝ぼけているのかと思ったから目を覚まさせてやった。」 平然とした表情でジナイーダは言った。 「別に寝ぼけているわけじゃない!」 「………寝ぼけていない?」 ふん、とジナイーダは鼻を鳴らした。 (あ、鼻で笑いやがった!) 「前にいた所ではエースだったのかも知れないが、レイヴンとしては雛どころかいまだ卵のお前が私を守るとは、寝ぼけていなければ血迷っているのか?」 確かにジナイーダは強い。特に高機動近接戦闘においてはシンの知るエースたちに匹敵していた。 少しの間の上司ハイネ・ヴェステンブルクやかつての上官アスラン・ザラ、 インパルスのテストパイロット時に世話になったコートニー・ヒエロニムス 状況によっては彼らを上回ってさえいた。 「うっ。」ジナイーダの言葉にシン自身一時の気の迷いであることは自覚していたので、恥ずかしさから顔を真っ赤にしていた。 「悪かったよそういえば ジノさんが呼んでたぞ。」 足早にジナの部屋を去ろうとするシン。 「待て。」 その言葉にシンは思わず振り返る。ジナイーダは振り向いたシンの右手を掴むと、自らの方へと引き寄せた。 「なっ、何だよ。」 ジナイーダはそっと両手をシンの頬へと添える。 綺麗な翡翠色の瞳に見据えられ、思わず目を逸らすが 「こっちを見ろ。」 あえなくひきもどされる。 ジナイーダの翡翠色の瞳に、シンの深紅の瞳が移りこむ。 「綺麗な眼だ。シン、お前は、この眼は何を見ている? 」 今までに聞いたことのないような優しい声、姉が歳の離れた弟に話し掛けるようにジナイーダは言った。 「今は、ジナイーダ。あんただ。」 上ずった声で搾り出すようにシンは答えた。 「違うな。」 嘘をついた弟をしかるような声。 「……お前は私を通して、別の誰かを過去を見ている。」 今度な悲しげに哀れむような表情でジナイーダは言う。 図星だった。 シンは見づからも気付かぬうちに、見掛けも、性格も、声さえも似ていない。 なのに強化人間というだけでジナイーダの中にステラを見出してしまっていた。 「私は隠し事も、それをする奴もは嫌いだ。私達に話さなかったのも、話したくないのも理由があるのだろう、 だから、今は全てを話してくれとは言わない。」 「だけど、いつか話したくなった時で良い。私にだけは全てを話して欲しい。……一人で悩んでいても苦しいだけだぞ。 私が言いたいのは、それだけだ。」 話し終えたジナイーダは両手を放しシンを見据える。 シンは怒られた子供のような、今にも泣き出しそうな顔をしていた。 「そんな顔をするな、まだ仕事も残っているのだろう? 行くといい。」 そんなシンの顔を見たジナイーダは、軽くシンの頭を撫でると優しく言った。 「ああ。」 ギュッと奥歯を噛み締めると目元を拭い、頷くと扉へと向かう。 扉に手を掛けたシンは思い出したように口を開く。 「……ジナイーダ。」 「なんだ?」 シンの後姿を見ていたジナイーダは首を傾げる。 「ありがとう。」 今までに見せたことの無い晴れやかな笑顔。 「……ジナでいい。」 「わかったよジナ。」 シンの足音がだんだんと遠ざかっていく。 シンが十分離れたことを確認するとベッドに仰向けに倒れこみ、目を瞑った。 シン。お前は悪夢の中にいるのか?あいつが夜悪夢にうなされているのは知っている。 …………おそらくは元の世界のことで。 いや、あいつの望む争いのない世界とは正反対のこの世界は、あいつにとっては悪夢そのものか。 あいつはにやさしい。いや、優しすぎる。 だからこそ死んだ者の想いさえも、全て背負ってしまうのだろう。 何なんだこの感情は? 私は、あいつを救ってやりたいと思っている。 …………だけれど、私にあいつは救えない。 私には、戦うことしかできないから。 あいつの為ならどんな敵でも、いくらでも戦えるのに。 戦うことでは救えない。あいつの心は救えないのだ。 だから、せめて私に出来ることをしよう。あいつの心を救う代わりに、あいつの体を守ってやろう。 いつの日か、シンが悪夢から解放されて、やさしいゆめを見れる様になる、その日まで。 思案を終えたジナイーダは目を開ける。 「……ん、なんだ、これは?」 顔が何かで塗れていることに気付き、体を起こし鏡を見る。 「…………ああ 、私は、ないているのか。」 一筋の涙がジナの顔を濡らしていた。」 前ページ次ページARMORED CORE
https://w.atwiki.jp/iwannabethewiki/pages/2441.html
製作者 Anhimdm DL先↓ http //www.mediafire.com/download/xxf946ufib7idbc/I_Wanna_Be_The_Core.zip
https://w.atwiki.jp/armoredcoreforever/pages/339.html
ACV/ORDER MISSION 4 ACV/ORDER MISSION 4ORDER MISSION 31双角 片角 ORDER MISSION 32 ORDER MISSION 33 ORDER MISSION 34 ORDER MISSION 35 ORDER MISSION 36ビーハイヴ タイプS4 ORDER MISSION 37不言 ORDER MISSION 38 ORDER MISSION 39 ORDER MISSION 40ストームクレスト コンドル コメント ORDER MISSION 31 エリア MARINE FACILITY 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 AC:双角/片角 最大出撃人数 2名 作戦目標 敵ACを撃破せよ 攻略難度 6 成功酬額 440700Au チームポイント 210 ランクボーナス S:100 サブクエスト1 時間制限(1分以内にミッションクリア) サブクエスト1報酬 20000 サブクエスト1チームポイント 20 サブクエスト2 損害軽微(総ダメージ10000以下でミッションクリア) サブクエスト2報酬 30000 サブクエスト2チームポイント 30 双角 AP 45186 防御属性 KE CE TE - 1281 1865 3385 HEAD KT-2G2 CORE ZEUS CR210 ARMS KT-1S/AMUR LEGS KT-1N/BAIKAL 装備位置 武装 攻撃属性 攻撃力 LA UST-21 GLASGOW CE RA KO-8K2 KE SU UHR-67 AGARTALA CE LH UBR-05 CE RH USG-23 GENEVA KE 片角 AP 44456 防御属性 KE CE TE - 1284 1858 3392 HEAD KT-2G3/ILYA CORE ZEUS CR210 ARMS KT-1S4-2/ILKUT2 LEGS KT-1N/BAIKAL 装備位置 武装 攻撃属性 攻撃力 LA UST-30 MILFORD KE RA PASTEQUE AC106 KE SU UMM-20/H SURAT CE LH KO-7H2 CE RH KO-5K3/LYCAEND KE 赤い方が双角(前衛)、青い方が片角(後衛)。似たようなフレーム構成で似たような役割の武装、遠距離からのKEに弱いのも同じ。 はっきり言って砂砲の経験地稼ぎ用としか言いようが無い(笑)。戦闘開始に必ずその場で浮き上がってから行動するため、隙だらけである。軽量機でGB接近でとっついても良し、四脚で一方的に狙撃しても良し、遮蔽物使って近づいた後に物陰からこっそり片手うちしても良し。 ただしエネルギ耐性が高いため、月光で突っ込んで削りきれないこともある。 ORDER MISSION 32 エリア BURIED FACILITY 敵対勢力 ー 敵主戦力 未確認機射撃型 最大出撃人数 2名 作戦目標 指定領域内の敵を全て撃破せよ 攻略難度 3 成功酬額 チームポイント ランクボーナス S: サブクエスト1 サブクエスト1報酬 サブクエスト1チームポイント サブクエスト2 サブクエスト2報酬 サブクエスト2チームポイント ORDER MISSION 33 エリア BURIED FACILITY 敵対勢力 - 敵主戦力 未確認機突撃型 最大出撃人数 2名 作戦目標 4分以内に指定領域内の敵をすべて撃破 攻略難度 3 成功酬額 チームポイント 100 ランクボーナス S: サブクエスト1 サブクエスト1報酬 サブクエスト1チームポイント 損害軽微:10000 時間制限:3分。 Sランクを狙うと面倒なことになるミッションその1。俺は面倒が嫌いなんだ。 元から面倒な突撃型だが、自分で破壊しないと金を落とさない。全く面倒な奴だ。 更に面倒なことに射撃型や柱が誘導な面倒弾で邪魔してくる。更に突撃型は400ガトを弾く。これは面倒な事になった。 CE腕タンクにヒートキャノンかパルスキャノンを積んで後退しながら掃討しよう。CIWSも忘れずに。 ヒートキャノンは命中率、パルスキャノンは弾数とEN管理が問題。やはり簡単にはいかんな。面倒な事になった・・・。 ORDER MISSION 34 エリア ABANDONED CITY 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 偵察型 最大出撃人数 2名 作戦目標 指定領域内の敵を全て撃破せよ 攻略難度 3 成功酬額 チームポイント ランクボーナス S: サブクエスト1 サブクエスト1報酬 サブクエスト1チームポイント サブクエスト2 サブクエスト2報酬 サブクエスト2チームポイント ORDER MISSION 35 エリア MARINE FACILITY 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 戦車、航空ユニット、防御型 最大出撃人数 2名 作戦目標 指定領域内の敵を全て撃破せよ 攻略難度 4 成功酬額 チームポイント ランクボーナス S: サブクエスト1 サブクエスト1報酬 サブクエスト1チームポイント サブクエスト2 サブクエスト2報酬 サブクエスト2チームポイント ORDER MISSION 36 エリア UPPER AREA 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 AC:ビーハイヴ タイプS4 最大出撃人数 2名 作戦目標 敵ACを撃破せよ 攻略難度 5 成功酬額 222000Au チームポイント 160 ランクボーナス S:100 サブクエスト1 サブクエスト1報酬 10000 サブクエスト1チームポイント 10 サブクエスト2 サブクエスト2報酬 20000 サブクエスト2チームポイント 20 ビーハイヴ タイプS4 AP 39387 防御属性 KE CE TE - 1379 3042 444 HEAD UHD-10 TRISTAN CORE SURT CR114 ARMS WESER AM20 LEGS GRAPPA LG665 装備位置 武装 攻撃属性 攻撃力 LA ULR-22 OLYMPIA TE RA ULR-22 OLYMPIA TE SU KO-8K2 KE LH D/ULR-09 TE RH D/ULR-09 KE タイプS9と似たアセンだがこっちのほうがよりTE防御が紙。こっちも似たような武装で行けば完封出来る。 ORDER MISSION 37 エリア MARINE FACILITY 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 AC:不言 最大出撃人数 2名 作戦目標 敵ACを撃破せよ 攻略難度 5 成功酬額 269300Au チームポイント 150 ランクボーナス S:100 サブクエスト1 時間制限(30秒以内にミッションクリア) サブクエスト1報酬 10000 サブクエスト1チームポイント 10 サブクエスト2 損害軽微(総ダメージ5000以下でミッションクリア) サブクエスト2報酬 20000 サブクエスト2チームポイント 20 不言 AP 44425 防御属性 KE CE TE - 876 1773 3536 HEAD ROLANG HD41 CORE UCR-25/D RATRI ARMS UAM-23/I LEGS KY-4N3/JIUHUA 装備位置 武装 攻撃属性 攻撃力 LA UST-30 MILFORD KE RA KO-8K2 KE SU USM-14 MATHURA CE LH KO-2H5/STREKOZA CE ガン引きしつつロックオンを奪われるセントリーを撒くので時間制限の取得は難しい部類に入る。 ORDER MISSION 38 エリア HUGE CANYON 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 不明 最大出撃人数 2名 作戦目標 指定領域内の敵を全て排除せよ 攻略難度 4 成功酬額 73100Au チームポイント 140 ランクボーナス S:30 サブクエスト1 時間制限(3分以内にミッションクリア) サブクエスト1報酬 20000 サブクエスト1チームポイント 20 サブクエスト2 損害軽微(総ダメージ10000以下でミッションクリア) サブクエスト2報酬 20000 サブクエスト2チームポイント 20 出現するのは防御型・偵察型・ミサイル砲台で、問題無く終わる。 ORDER MISSION 39 エリア ALPINE BASE 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 偵察型、支援型、防御型 最大出撃人数 2名 作戦目標 指定領域内の敵を全て撃破せよ 攻略難度 4 成功酬額 チームポイント ランクボーナス S: サブクエスト1 サブクエスト1報酬 サブクエスト1チームポイント サブクエスト2 サブクエスト2報酬 サブクエスト2チームポイント ORDER MISSION 40 エリア BURIED FACILITY 敵対勢力 ミグラント 敵主戦力 AC:ストームクレスト/コンドル 最大出撃人数 2名 作戦目標 敵ACを撃破せよ 攻略難度 7 成功酬額 508200Au チームポイント 180 ランクボーナス S:100 サブクエスト1 サブクエスト1報酬 20000 サブクエスト1チームポイント 20 サブクエスト2 サブクエスト2報酬 30000 サブクエスト2チームポイント 30 ストームクレスト AP 34572 防御属性 KE CE TE - 2499 835 649 HEAD UHD-22 LANCELOT CORE UCR-10/A ARMS WIESENT ARM29S LEGS ULG-11 RAINIER 装備位置 武装 攻撃属性 攻撃力 LA URL-22 OLYMPIA TE RA AKAZIEN SR15 KE SU BARDANA SRM25 KE コンドル AP 44140 防御属性 KE CE TE - 813 1215 3660 HEAD HD-21 SEALEYE CORE UCR-25/A DURGA ARMS UAM-23/I LEGS KT-4N4/EMEI 装備位置 武装 攻撃属性 攻撃力 LA UPG-16/H TE RA LOTUS BR429 CE SU UCS-17 AMRITSAR KE LH UPG-27 TILTON TE RH BALSAMINA HH04 CE コンドルは近距離からプラズマガン、ストームクレストは中距離戦からレーザーライフルを仕掛けてくる。TE防御を疎かにしているとあっという間にAPが無くなるので注意。 コメント オダミ33 バトライ(UBR-05/R)、プラズマガン(UPG-27/E)、CIWS、重二でSランク。 -- 収支で29万程でした。 (2012-02-16 06 35 49) 何か面倒が嫌いな人がいるwww -- 名無しさん (2012-02-21 10 39 25) 面倒が嫌いでお馴染みのスティンガーさんが降臨しているな -- 名無しさん (2012-02-22 19 58 39) ってか面倒嫌いよ、誘導な面倒弾って何だwwwそんな面倒なのか -- 名無しさん (2012-03-06 13 52 17) 面倒な割にちゃんと説明してるのがまたw -- 名無しさん (2012-03-06 15 58 09) オダミ33にて。中二脚(ULG-21)、Wパルマシ、500のCIWS、EN回復力が8000越える程度の機体を用いたところ、なんとかSを取ることができました。右から一気にGBで行き、かつ地雷を踏まないよう気を付けてみたのですが、可能ならば検証よろしくお願いします。 -- 名無しさん (2012-04-14 21 23 38) プラズマガン(UPG-27/E)両手持ち、CIWS 300 中二脚 中央突破でSクリアーできました -- 名無しさん (2012-04-25 00 47 55) ↑オダミ33です -- 名無しさん (2012-04-25 00 48 49) ↑×3 中二(RAINIER)、パルマシ&バトライ、CIWS、EN回復5798でSランク 収支212270 -- 名無しさん (2013-07-01 21 27 46) 突撃型よりストームクレストとかいうガン逃げ芋砂の方がずっと面倒臭い -- 名無しさん (2023-07-30 14 55 38) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/12063.html
登録日:2009/06/10(水) 23 12 07 更新日:2024/04/01 Mon 20 51 09 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 AC AC4 ARMORED CORE ARMORED_CORE PS3 Xbox360 アーマードコア アーマード・コア ゲーム フロムソフトウェア フロム・ソフトウェア リンクス 神話の御世において (´神`)とは力である (神話の御世にあって、神とは即ち力のことである) In The Myth,God Is Force ○概要 ARMORED CORE4とは、FROM SOFTWAREより発売されたハイスピードメカアクションである。(以下AC4) ARMORED COREシリーズとしては12作目、シリーズ初めての次世代機作品であり機種ごとに発売日が異なる。 (PS3版:2006年12月21日発売 Xbox360版:2007年3月22日発売) キャッチフレーズは「In The Myth,God Is Force」 かつてあった国家という枠組みが企業によって破壊された世界。 企業によって管理される箱を舞台に、災厄を招く次世代ACとその乗り手たるリンクス達や企業の骨肉の争いが描かれる。 従来作品にあった「企業が支配する世界を圧倒的な暴力であるACで駆け抜ける」という図式がより強調された、ある意味でのリニューアル作品。 難易度や雰囲気は良くも悪くもARMORED COREシリーズといった所、初ACとして楽しむのならば最適。 ロボゲー初心者であれば、比較的難易度が低い続編から戻ってくるのも良いだろう。 ○ゲームの特長、変更点 従来のACに変わり様々な新機構を搭載した『ネクストAC』と、それを支えるコジマ粒子の登場。 ゲーム機が次世代機になったように、本作ではプレイヤーが操るACも次世代機になっている。 一方、現代から遥か遠未来を描いている旧作とは異なり、本作は現代から遠くない未来という事から、 サイエンス・ファンタジー寄りの装備類はその多くが削除されている。 ネクストACの主な変更点 全面的にスティック操作に移行し、N系で言うB操作に類する操作方法は撤廃された 地上ブーストでENを消費しなくなった。これにより、旧作の「小ジャンプ移動」が不要になった慣性や加速度、抵抗や空力などの新たな概念の追加によって地上ブーストの速度は下がっており、代わりに空中でのブースト速度が上昇している 機体を任意の方向へ急加速・急旋回させるクイックブーストが実装され、所謂「ステップ移動」が可能となった オーバードブーストが標準装備され、同時に全コアで格納が可能となった。代わりにEOは廃止されたブースター自体もメイン、サイド、バック、オーバードブースターの4個に細分化され、前後左右の速度に差をつける事が可能に 機体の荷重や空力を調整するスタビライザーの追加単純に挙動に独特の癖を付けるだけでなくドレスアップパーツとしての役割も持っている 従来のロックシステムから半オートロックシステムに移行、「サイトサイズ」の概念が無くなった 従来の熱量が撤廃、代わりにコジマ粒子バリア「プライマルアーマー」が登場し、それに関連するパラメータも併せて登場しているPAは、特に実弾兵器の威力を大幅に減衰させるが、被弾やOBの使用により減退し、消滅すると再展開まで防御が薄くなってしまう このため、「本体防御力は厚いがPAが薄いパーツ」と「PAは厚いが本体防御力はスカスカ」なパーツや「低火力だがPA減衰力が高い武器とPA貫通力は低いが高火力な武器の併用」といった、新たなアセン思想や戦術が齎された APがついに10000をはるかに超え5桁の大台へと足を踏み入れた但しそれに合わせて武器の火力もインフレし、それ以前の時代より機体自体はもろくなっている 全ての手持ち武装が左右両用となり、右手専用・左手専用武器の概念が消滅した。これに伴い、初めてレーザーブレード二刀流が可能となっている ○ストーリー 政府が政治力を失い、テロが横行し貧困が蔓延する世界。 頻発するテロや暴動を鎮圧、秩序を回復するために、軍隊はより強力に、より高度に機械化され、軍に兵器を提供する軍産複合体たる企業も、その影響力を強めていった。 加速していく世界や政府の衰退。経済システムの危機。 それらを打開し新たな統治体制確立のため、実質的最高権力組織となっていた6つの企業組織が全世界の政府に対して、全面戦争を開始した。 後に『国家解体戦争』と呼ばれるこの戦争は、企業側が投入した最新鋭兵器、特に、コジマ技術などの最新技術を盛り込んだわずか30機にも満たない新型AC(ネクストAC)が決め手となり、数多くの国家軍隊はなすすべもなく壊滅。 勃発からわずか一ヶ月程度で、企業側の圧倒的勝利で終結した。 これにより、企業による統治が開始。 企業による新たな統治体制が開始されてから5年後、世界は様々な問題を内包しつつも表面上での安定を保っていた。 国家が解体した後、企業は資本主義をベースにした社会主義のような体制を作り出し、人々を支配するようになる。 賢明なる経済主体たる企業が資源と市場を独占し、裕福な生活は一部の特権身分である企業関係者のみに許され、一般市民は「コロニー」という集団生活の場に押し込められたまま糧食を得る為だけの労働に従事し続けるしかなかった。 企業同士が水面下で憎み合い、人々に無気力が蔓延する世界……。 これを 『パックス・エコノミカ(経済による平和)』と呼ぶ。 一方、鬼才イェルネフェルト教授が開発した数々の先端技術を主産業としていたコロニー『アナトリア』。 しかし教授の死と技術流出が重なり、深刻な経済危機に陥っていた。 教授の跡を継いでいた指導者、エミール・グスタフは教授の愛娘フィオナ・イェルネフェルトに国家解体戦争で重傷を負い、命を救われた男――伝説的なAC乗り(レイヴン)を利用し、傭兵稼業を開始することを決定する。 この時従来のACを凌駕し、強力な機動兵器となっていたネクストの運用には、パイロット(リンクス)にAMS適性と呼ばれる特別な才能が必要であり、フィオナの助けた男には、僅かながら適性が発見されたのだ。 だが、運用に必要なAMS適性が低い主人公には凄まじい精神負荷が掛かる。フィオナはそれを知りつつも主人公を利用しなければならない事に心を痛めていた。 かくしてアナトリアのため、恩人であるフィオナのために主人公は戦いに身を投じることになる。 ○主な登場人物 ●主人公(アナトリアの傭兵) リンクスNo.39。かつては『伝説』とまで言われた腕利きのレイヴン。 国家解体戦争で重傷を負うが、フィオナによって命を救われリンクスとして再び戦いに赴く。 シリーズ恒例だが、作中では名前が明かされない。 所属するコロニー名から「アナトリアの傭兵」、もしくは過去の経歴から「レイヴン」と呼ばれている。 AMS適性は決して高くはなく、主に戦闘経験を理由にリンクスに抜擢された。 このため敵からは「時代遅れ」だの「旧時代の遺物」だの「雑種」だの散々馬鹿にされ、味方にさえも「置物」と言われることがある。 だが彼らは後に思い知る事になる。 自分たちが生み出した悪魔と、傷ついた鴉の恐ろしさを。 ●フィオナ・イェルネフェルト(CV:坂本真綾) 今作のオペレーター。ネクスト関係の研究者であるイェルネフェルト教授の娘で、主人公の命の恩人。 アナトリアの為に主人公を利用することに負い目を感じており、傭兵として過酷な戦いに臨むその身を案じている。 作中何度も主人公をいたわる発言があり、声もあいまって多くのプレイヤーを萌えさせた。 しかしオペレーターとしては素人らしく、明らかに形がトレーラーな輸送車のことを輸送機と言ったりしてプレイヤーを惑わせる。 ●エミール・グスタフ(声:沢木郁也) 故イェルネフェルト教授の部下。教授亡き後、コロニーアナトリアの全権を担う。ネクスト技術者であったが、むしろ政治家として才能を発揮する。チャプターごとのストーリーは老いた彼の回想。 経営危機に陥ったアナトリアを立て直すため、技術研究用に所有するネクスト機体を用いた傭兵業を発案、主人公に計画への協力を依頼する。 ●ジョシュア・オブライエン(声:中田譲治) フィオナの知人で軽量2脚型ネクスト「ホワイト・グリント」を駆る傭兵。コロニー「アスピナ」に属する。 リンクスNo.は40で、登録ナンバーは最も新しいが、かつてはAMS技術の被検体であった為、高いAMS適性と長いネクスト搭乗歴をもつ。 主人公とは時に味方、時に敵として度々戦場で相見える。 企業専属ではないため、機体はあらゆる企業パーツの混成となっている。 機体は高機動戦重視の軽量タイプ アサルトライフルにレーザーブレード、肩にレーザーキャノンと少々火力不足 正式な名前は「ジョシュア・O・ブライエン」。 ●アマジーグ(声:小野大輔) ホワイトアフリカの反体制組織「マグリブ解放戦線」に所属するリンクス。 軽量二脚型イレギュラー・ネクスト「バルバロイ」を駆る。 味方をコジマ汚染に晒さないようにするため単独で戦い続け、マグリブ解放戦線内では英雄とまで呼ばれる。 AMS適性が低い彼がネクストを操縦するには致命的な精神負荷を伴うが、寧ろそれを受け容れることで高い戦闘力を引き出している。 その格好良さ、キャラクター背景から彼が主人公でも物語は成立すると思われる。 だがそれを真っ向から潰すのがACである。 キャラの紹介から中年から壮年の男性のようなイメージを受けるが、声はかなり若い。 登場企業 GA陣営 GA社(GAアメリカ) MSACインターナショナル クーガー 有澤重工 ローゼンタール社 オーメル・サイエンス・テクノロジー社 イクバール テクノクラート レイレナード陣営 レイレナード社 GA社(GAヨーロッパ) アクアビット社 BFF社 レオーネメカニカ メリエス アルドラ ジョシュア「こちらホワイト・グリント。リンクス、ジョシュア・オブライエンだ。Wiki篭り、活躍は聞いている。追記修正、よろしく頼む」 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 個人的には、他のACシリーズとの一番の差異は、旧世界の遺産がないことだと思う。 -- 名無しさん (2018-12-19 23 04 54) ロックオン解除って4からじゃなくて3から出来てたよね? -- 名無しさん (2020-11-20 15 39 24) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/bmrog/pages/107.html
(rius) では始めましょう!ネームチェンジとイニシアチブ順に自己紹介をお願いします (r05_Mitsu) 【美月】「こほんっ、――祇堂美月。18に今年でなりました。」 (r05_Mitsu) 【美月】「時期に学生生活ともお別れかと思いながら……大学へ上がる予定もあったのですが、覚醒してしまったために、卒業後は本家に一旦入ることが決まったそうです。 で、えんぜ君という奇怪な丸型生物に会ったのですけど……アレは一体何なのでしょうね。」首をかしげてちょっと考え込み (r05_Mitsu) 【美月】「と、一応天界の使いとか言われてますが……とりあえず其れはよしとして、魔族……一度だけ戦闘をかわしましたが、アレは驚異的。世にはびこれば混乱を招くのは必至……当面の行動は、えんぜ君とカルテルというものの意向に沿いながら……むやみに力を使わない方向で……あと、せめてもの学生生活の最後を楽しく過ごせればと切に願うばかりです。」 (r05_Mitsu) 以上です。 (R04_far) 【ファレ】「妾はファレ!、まぁ、人間界では、里緒と名乗っておる。」 (R04_far) 【ファレ】「元々は魔族じゃったが、こっちへきてからというものなぜか調子も出ぬ。じゃから、基本的にはヒロインへは協力はしておるが、きつかると大変そうじゃな。」 (R04_far) 【ファレ】「兎に角じゃ、侵略する魔族は全て滅すべきじゃ!」 (R04_far) 以上です。 (rius_GM) ありがとうございます。では始めましょう (rius_GM) †Heroine Crisis TRPG† (rius_GM) (rius_GM) (rius_GM) (rius_GM) (rius_GM) ○ 二人の場合 (rius_GM) フリーのヒロインであるあなた方のもとに、黄昏の星教会より依頼が入ります。 (rius_GM) 最近、丘の上の旧大沢邸に魔族がすみついたのではないかとの情報。その裏付けをとってきてほしいとの内容です。 (rius_GM) 当然子供のお使いではないので、居ました終わりではなく、どういう相手なのかもしっかりと調べてほしいとのことです。 (rius_GM) ということで依頼を受けたあなた方は二人で屋敷に向かって歩いています (R04_far) 前回行った場所でしょうか。 (rius_GM) はい、そうです (R04_far) 【ファレ】「うむぅ・・・、こちらから出向くとはの・・・。」 (r05_Mitsu) 【美月】「?……」後ろを付いて歩きながら、つぶやくような声に首を傾げます (R04_far) 【ファレ】「なんでもないわ、行くぞ。」 (r05_Mitsu) 【美月】「ええ。あの――ファレ……さん?」 (R04_far) 【ファレ】「なんじゃ?」 (r05_Mitsu) 【美月】「差し出がましいかもしれないけど……年上を相手にはもう少しソフトな言い回しをされたほうが良いかもしれませんよ?」苦笑いをして、見た目上経歴上は年上だから少し気になったらしいです (R04_far) 【ファレ】「何か障害でもあるのかの?」 (r05_Mitsu) 【美月】「私には特に……いえ、今は社会道徳を説く時間ではないわね。ごめんなさい……」そうだ、私が古いのかもしれない……そう思えば口を今は紡ぎました。 (R04_far) 【ファレ】「かまうこともないわ。」 (R04_far) 【ファレ】「そうこうしておればついたじゃろう、さぁ、どう調べるかの。」 (r05_Mitsu) 【美月】「ええ、そうね。じゃあ、私も遠慮なく――」丁寧に喋るのをよそうと思って、後について歩く。 (rius_GM) 丘の麓にたどり着きます (r05_Mitsu) 魔力感知を、神経質すぎるくらいに行いましょう…って行動宣言して少しはいみあるのでしょうか>GM (R04_far) 【ファレ】「あそこじゃな、さぁ、どうやって気付かれずに、いくかの。」 (rius_GM) 丘の周りを馬鹿みたいに長い塀で囲んだ屋敷。これより近づくと門に誰かがいた場合は気がつかれます (rius_GM) GMの心にとめておきます>行動宣言 (r05_Mitsu) 【美月】「正面突破……というのは流石に無理でしょうね。裏手とか――回ってみる?」 (R04_far) 【ファレ】「そうじゃなぁ・・・、そうするとするかの。」 (rius_GM) 裏手にまわりますか? (r05_Mitsu) 私は裏手で賛成。 (R04_far) 私もそれでいきます (rius_GM) 裏手に回ると、表よりは小さな門。トラックが一応通れるくらいのが閉まっており、隣には通常の通用口が。周りを歩いてみてわかりましたが、屋敷はきちんと手入れがされており、壁なども穴だらけとかではないようです。 (r05_Mitsu) 【美月】「何者かが居るのは間違いなし……だけど、ただのホームレスとかだったら、冗談にもならないわね。」腰に手を当てて……苦笑いを浮かべる。 と変身はもうしてるのかしら? (rius_GM) お好きにどうぞ (R04_far) 【ファレ】「そうじゃな・・・、簡単に抜けられればよいのじゃが、難しそうじゃな・・・。」 (r05_Mitsu) 【美月】「時には愚考も愚作も必要……とね?とりあえず、正面よりは良いでしょう。此方から行きましょう。」 では、変身はまだかな。 (R04_far) こちらもまだです。 (R04_far) 【ファレ】「仕方がないの・・・、突入じゃな。」 (rius_GM) ある程度まで近づきますとカメラに気が付きます (rius_GM) 見られないように門を超えるには運動10、飛行があれば自動成功です (rius_GM) 普通にインターホンを押す選択もなくはないです (r05_Mitsu) 【美月】「とりあえず、どう攻める? 待っていても埒が明かないわよ?」 (R04_far) 【ファレ】「そうじゃな・・・、まぁ、妾が先にいっておる、まぁ、多少は知っておる者じゃし。」 (r05_Mitsu) 【美月】「先って!?……一人で大丈夫なの?」後についていこうかちょっと迷いながら……その後を付いていきましょう (R04_far) 【ファレ】「大丈夫じゃ、きっとの。」 (rius_GM) では、どうやって行きますか? (R04_far) チャイムでも鳴らしましょう。 (rius_GM) インターフォンを鳴らすと、前に聞き覚えのある声が聞こえて来ます。門まで送ってくれたメイドさんの声です。 (r05_Mitsu) 【美月】(インターフォン使うなら、わざわざ裏に回らなくて良かったんじゃないのだろうか……ん~?)とか一人ファレの背中で考え込む (rius_GM) w (R04_far) 【ファレ】「妾じゃ、里緒といったらわからぬじゃろうから、ファレともいおうかの。」 (rius_GM) 少しお待ちくださいのような受け答えの後、しばらくして門が開きます。 (rius_GM) 長いスカートのメイド服を着た青い髪の女性です。 (rius_GM) 魔力判定どうぞ12です (R04_far) 2D6+7 (kuda-dice) R04_far - 2D6+7 = [6,1]+7 = 14 (r05_Mitsu) 2d6+7 (kuda-dice) r05_Mitsu - 2D6+7 = [2,1]+7 = 10 (r05_Mitsu) orz (rius_GM) ファレにはわかります。魔族です。それほど瘴気も隠していません (R04_far) 【ファレ】「シギはおるかの。」 (rius_GM) 【メイド】 「あいにく留守にしております。どうぞこちらでお待ちください。お嬢様もお喜びになられます。」 屋敷の中に案内しようとしますが? (R04_far) 【ファレ】「うむ・・・、ならば待とう、もう一人おるがよいかの。」 (r05_Mitsu) 【美月】(こ、ここって敵陣とか、探索対象の屋敷じゃないのかしら?)ファレさんの後について……どうしたものかと、悩むわけです。 (R04_far) 【ファレ】「兎に角ゆくぞ、我は、シギと話にきたのじゃ。」 (rius_GM) 二人が案内に従っていくと、豪華な応接室に通されます。屋敷の中には自動で感知成功なくらい瘴気があるのに気が付きます。 (r05_Mitsu) 【美月】「ねぇ?ファレ……ここって」明らかに異質な空間に……流石に少し怪訝な顔をするのですね。 (R04_far) 【ファレ】「これはまた判りやすい事じゃ・・・。そうじゃな、魔族がいるというにおいじゃな。」 (rius_GM) 応接室で並んで待っていると、先ほどのメイドさんが紅茶とお茶菓子を持ってきます。 (rius_GM) 香りのよい茶葉、おかしは手作りのアップルパイのようです。 (r05_Mitsu) 【美月】(どう見ても相手の巣窟……なのよね。 素直にいただいて大丈夫なのかしら?)にっこりと笑いながら、視線をメイドとファレに向けて…どうしたら良いのか動作停止中 (R04_far) 【ファレ】「ほしいのであればもらうのもおかろう。」 (rius_GM) メイドさんは邪魔にならないように部屋から出ますよ。 (rius_GM) 2d6+6 (kuda-dice) rius_GM - 2D6+6 = [3,5]+6 = 14 (rius_GM) 2d6+3 (kuda-dice) rius_GM - 2D6+3 = [2,5]+3 = 10 (rius_GM) どうしましょう?手をつけますか? (r05_Mitsu) 【美月】「で、シギ――って相手が来るまでに、少し話を聞かせてもらえるかしら? 状況が……まったく飲み込めてないのですけど?」はぁとため息を漏らす (R04_far) 【ファレ】「そうじゃな、シギというのは魔族じゃな、しかもここに住んでおる。」 (r05_Mitsu) 私は一度様子見……と言うか、ちょっと頭抱えて、状況整理だけで手一杯……ね (r05_Mitsu) 【美月】「それで……依頼内容と照らし合わせると、思い切り状況が黒なのだけど?」怒っても仕方ないかと (R04_far) 【ファレ】「そうじゃな、怒るのは仕方ないが、妾はシギとの話のために来ておる、帰りたいのであれば帰るのもよかろうな、簡単に帰してくれるかは、あそこのメイドに聞くがよい。」少し声が冷たい声になっています。 (r05_Mitsu) 【美月】「大人しく帰してもらえるなら、さっさと帰りたい状況ではあるわね。――戦力的に、明らかに大負け覚悟の状況じゃないかしらね?」一応立ち上がって……部屋を見渡してみる (R04_far) 【ファレ】「そうかの、まぁ、妾は依頼と聞いただけで黙って調べるだけは無理じゃ、倒してしまうつもりでいくからの。」 (rius_GM) 多少豪華のところを除けばきちんとした応接室です。大きな窓があるので脱出するなら助けになるでしょう (r05_Mitsu) 【美月】「そんな危ない橋に話もなしに私を巻き込む根性が、図太すぎてあきれたわ……」退路はアレかと窓を見てため息が漏れた (R04_far) 【ファレ】「じゃぁ、放置がよかったかの?」 (r05_Mitsu) 【美月】「最初から調べる必要性が無かったじゃない……――本当に、かえって報告書を製作しても良いのかしらね。」困ったような、メイドに帰って良い?と本気で聞く始末でした。 (rius_GM) >居ました終わりではなく、どういう相手なのかもしっかりと調べてほしいとのことです。 (rius_GM) ということなのでもう少し情報は欲しいかも (rius_GM) そんな話をしているとバーンとドアが開きます! (rius_GM) ドアを開けて入ってきたのは格別小さい少女です。博倉学園の制服に身を包んだ少女はうれしそうに部屋に飛び込んできます (R04_far) 【ファレ】「シギ、何日ぶりであろうかの?」 (rius_GM) 【シギ】「戻ってきたのか!待っておったぞ!!」 人の話を聞いていません (R04_far) 【ファレ】「いいえ、話を聞きたかったからよ。」 (rius_GM) 【シギ】「なんだ、何でも聞くがよい!!」 (R04_far) 【ファレ】「お主は何のためにヒロインを襲う、いや、人間界へと侵略するんじゃ?」 (rius_GM) 【シギ】「決まっておる!この地に我が帝国を築くためだ!!」胸を張り、下から見下ろしつつ。 (R04_far) 【ファレ】「何のための帝国じゃ?」 (r05_Mitsu) 【美月】(私って、居なくても変わらないんじゃないのかしら?)……存在意義を感じないと言うか……部屋の隅っこでメイドさんと話してようかしら…… (rius_GM) 青い髪のメイドさんは気さくに話に乗ってくれますよ。 (r05_Mitsu) とりあえず、隅っこで世間話でもしてましょう……魔族でも、敵対しないなら、屠るってわけでもないし。 (rius_GM) まじめな感じの好感のもてるメイドさんです (rius_GM) 【シギ】「?? 我が為の帝国だ!」 何を言われているのか、いま一つわかっていない風で (R04_far) 【ファレ】「私利私欲かの。創って何をするつもりなのじゃ?ヒロインを犯すかの?人間界を魔界のようにするのかの?」 (rius_GM) 【シギ】「そうだ!わが望みが臣民の望みになる、そんな帝王になるために学習しておるのだ!!それが貴族の務め。私利私欲などというちっぽけな考え方が入る余地などないわ!」 (R04_far) 【ファレ】「ふむ、まだまだ子供じゃ。ならば民が望む事、それはシギが望む事と違えば望む事にはならぬという事ではないのか?」 (rius_GM) 【シギ】「今日の夜にカレーが食べたい、いやハンバーグが食べたい。そういう意見の相違はあるだろう。だがな、我が望むことはおいしいものを食べたい、そういう望みを満たすことなのだ。」 (R04_far) 【ファレ】「全てはシギの意に、そういう帝国なのなら、誰も心はついて行かないの、そして反乱が起こる、そして滅亡じゃ。」 (r05_Mitsu) 【美月】「コッチの相方も秘密主義で困ったものだけど――そちらの主君も随分ととんでるわね。」額を押さえて、物凄い討論に、メイドに何か同情を覚えた。 (rius_GM) 【シギ】「我が言葉が欠片も届いておらん。その意を持って人心が付いて行かぬような王者なら、その国は滅びるだろう。だがな……」 (rius_GM) 【シギ】「真の王者とは、その導きに民の意思が合わさりついてくるものよ!」 (R04_far) 【ファレ】「自然と合わさるわけもなかろう! 聞き入れることもせぬのはお主じゃろう!! 私利私欲とはそういう事じゃ!そういう考えであるのであれば、妾はどれだけかかったとしてもお主を倒すぞ。」 (rius_GM) 【シギ】「合わさる!王者たる我が日々努力してこそそれは合わさる。」自分の資質にかけらも不安を感じていない目でファレを見返し (r05_Mitsu) 【美月】「ん~だけど……今回は、うちの相方の負け――かしらね?」くすくすと笑いながら、面白い魔族も居たものだと、メイドさんをちらりと見て、なんか言わないのかなと (rius_GM) 【メイド】「まあ、魔界の帝王であんなことを考える人のほうが少ないんですけどね。」こっそり美月に囁く (rius_GM) 【シギ】「そして、お主が我が帝国に危害を加えるのなら、わが力を持って排除する!」 (R04_far) 【ファレ】「やれるものならばやってみるがよいわ!この前のようにはいくまいぞ!」 (r05_Mitsu) 【美月】「でも、彼女の考えは間違ってないわ……主とは、周りを見ないわけじゃないけど……周りが自然とほれ込んで付いてくるものよ。理論でセイジはやれるけど、覇道をいくなら、無言で背中で付いてこさせる魅力がないと――力でも、人徳でもね?……私利私欲……大いに結構じゃない?私は、格好良いと思うわよ?」くすくすと陰口を楽しむメイド+学生魔女 (rius_GM) 【メイド】 「そうですね。ほっておけないから、私もここに来たのですし。」 (rius_GM) 【シギ】「よかろう、表に出ろ!今度は一晩どころじゃなくお仕置きしてやる!!」 (R04_far) 【ファレ】「妾は理屈は嫌いじゃ!! ここは人間界じゃ、魔界でもあるまい、魔族が好きにしていいわけもなかろうが!」 (R04_far) 【ファレ】「望むところじゃ!今度こそ倒すぞ!」 (rius_GM) 【メイド】 「お客さまも行かれるのですか?」美月さんに (r05_Mitsu) 【美月】「見学……かしらね?うちの相方の問題みたいだし・・・それとも、暇つぶしに貴方が私の足止めでもする?」くすくすと笑って、手出しは見送るご様子。 (rius_GM) 【メイド】 「滅相もないです。ここは命をかけるところではありません」 (r05_Mitsu) 【美月】「それなら……待ってて見るのも良いんじゃない?」くすくすと笑って、(私ってば今回仕事無いなぁ)とか 後編へ続く Heroine Crisis TRPG/温泉屋敷と黄昏の星(後編・ファレside) Heroine Crisis TRPG/温泉屋敷と黄昏の星(後編・美月side)
https://w.atwiki.jp/achdh/pages/79.html
②*③/ /第十二話 着地の音は雨に紛れ、掻き消えていく。 雨粒が装甲を叩く音が、やけに大きく聞こえた。 「言い忘れたが、君にはオペレーターがついていないのでね、ボクがサポートすることになる」 『了解』 「早速ターゲットが出てきたぞ。数は四」 【ベルフェゴル】のレーダーが、坑道から出て来る機影を捉えていた。 「好きにやればいい。君の力を見せてくれ」 そう言ってスワローは【ベルフェゴル】を戦場を俯瞰しやすい高台に移動させる。 「ラフ、グレイ機の機体AIと同期しろ」 【了解――同期完了】 これであちらの機体情報がダイレクトに届くようになった。 同時に【ベルフェゴル】を索敵モードに変更。情報処理能力に特化させる。 そこでようやく異変に気付いた。 敵を示す熱源が、予想されたデータより遥かに大きい。 その理由はすぐに判明した。 ――坑道から姿を現した機影は、工作用機械ではなく、逆関節MTだったのだ。 スワローは共有回線ではなく、ライラとの直通回線で問い掛ける。 「何かまた話が違ってるけど」 『……そのようですね。どうします?試験を中止しますか?』 スワローは少しだけ逡巡したが、すぐに首を横に振る。 「……いや、続けよう。そもそもMT程度あしらえないようでは困る。それにイレギュラーは付き物だからね」 『分かりました。では引き続き監督をお願いします』 「任せてよ。見てるだけは得意だ」 『……』 (さあ、お手並み拝見といこうか) ライラからの無言の圧力を受け流しながら、グレイの動きに注視する。 (ボクのパートナーに相応しいかどうか、見定めさせて貰おう) 『好きにやればいい。君の力を見せてくれ』 そう言い残し、迷彩が施された紅墨の機体が離れていく。 グレイはいよいよか、と気を引き締めた。 決して裕福とは呼べない家族を支えるため、自分はレイヴンを志した。 何度となくシミュレーターで訓練を重ね、やっとこの時が来た。 ――絶対にこのチャンスを掴んでみせる。 気合いを入れ直していると、オンボロ機体に積まれたオンボロAIが報告を入れてきた。 【AIりんく、カンリョウ。べるふぇごるト、ドウキシマシタ】 それは機体AI同士を同期したというものだった。 ――憧れのレイヴンが、自分を見てくれている。 その事が、否が応でもグレイの気を高揚させた。 (ヨォッシ!行くぞ!) 肉眼でも既に敵の姿が見えていた。 逆関節のMTが四機、こちらに向かって来ている。 (あれが低い戦力レベルか……。まだ大物が居たりするのかな) グレイは火器管制を立ち上げ、MTの一機に照準を合わせた。 自分が置かれた状況に変化があったことには気付いていない。 しかし、グレイの意図する違いは別の所にあった。 (サイティングが遅い…。実機とシミュレーターでは勝手がこうも違うのか!) データのやり取りであるシミュレーターと、命のやり取りである実戦。その違いだ。 だが勝手の違いに戸惑ってはいられない。 一時停止ボタンなんて、現実には存在しないのだから。 (悩んでなんかいられない、行くぞ!) ブースターのアクセルをドカンと踏みつけ、MTに向かって突進する。 トリガーを引き絞り、小型ミサイルを一斉に吐き出した。 雨によって誘導性が阻害され、何発か外れたようだが、ミサイルの直撃を受けたMTが派手に煙を吹き上げ、爆発四散する。 イメージ通りだ。ちゃんと出来る。 そのことがグレイを波に乗せた。 『一機撃破。その調子だ』 敵も倒れた味方を見て発破をかけられたのか、ライフルで応射してきた。 スワローの戦況報告も話半分に、操縦桿を倒して左に切り返す。 だが、良好とは言えないブースター性能である。 避け損なった弾丸が、装甲の幾らかを削り取っていった。 【キャクブヒダン、ソンショウケイビ】 「クソッ、避け切れなかったか!」 悪態をつきつつも、的確にブースターを吹かせ、敵MTとの間を詰める。 グレイの機体を扇状に取り囲んでいた左端の敵に狙いを定め、サテライトと呼ばれる円機動で敵MTの右側面へ周り込む。 旋回性能の低いMTでは、旧式とはいえACの動きにはついて行けず、脆い横腹を曝し出してしまう。 そこを見逃さず、胴体部に向け右腕部のライフルをフルオート射撃で叩き込んだ。 灼熱した弾丸の直撃を受け、MTが横倒しに倒れる。 エネルギータンクに引火でもしたのか、弾痕から吹き出した炎が逆関節の機体を包み込んだ。 『二機撃破。やるじゃないか』 スワローの賛辞に気を良くしたグレイは、地に臥し燃え盛る機体を飛び越え、三機目のMTに襲い掛かる。 だが、炎に視界を遮られたため、敵への注意が散漫なってしまう。 その結果、敵のロックに気付けず、肩にロケット弾の直撃を許すことになった。 「うあッ!」 強い衝撃がコックピットを揺さぶる。 初めて体験するナマの被弾に、グレイは身を固くして硬直する。 大きくバランスを崩した機体は後退を余儀無くされた。アラートランプが一斉に点灯するのが視界の端に映る。 【サワンブヒダン、ソンショウカクダイ】 態勢を立て直す間も無く、追撃のミサイルが二発迫って来た。 (落ち着け、落ち着け、落ち着け!ギリギリまで引き付けて…逆に切り返す!) グレイは、機体を一旦バックダッシュさせ態勢を立て直すと、ミサイルと相対速度を合わせ、着弾寸前で真横に機体をスライドさせる。目標を見失ったミサイルは、そのまま地面に当たり、泥と煙を撒き散らした。 「っおし!」 シミュレーターで何度も練習してきた技術だ。本番でもちゃんと体が反応してくれた。 しかし回避は上手くいったものの、敵MTと距離が離れてしまった。今度はそう易々と接近させてはくれないだろう。 (どうする?また攻撃を掻い潜るのはリスキーだぞ) そこでグレイは一つのシステムの存在に思い至る。 【オーバードブースト】――言わずと知れた、ACの超高速機動だ。 (シミュレーターでは何回か使ったけど、いきなり使いこなせるのか?それも実戦で) 迷いはあったが、悩んでいる時間が無かった。 (……やるしかないか) グレイは機体を建築の陰に寄せ、エネルギーの回復を待つ。 「オーバードブースト、用意。起動のタイミングはこちらが指示する」 【リョウカイ、おーばーどぶーすと、すたんばい】 その間も、敵からの攻撃は続いていた。 ライフルとミサイルとロケットの雨が、グレイの隠れた建築を揺さぶっている。 降ってくる建造材の破片をその身で受け止めながら、グレイは機を待っていた。弾丸の風雨が治まるその一瞬を。 程なくしてその時は訪れた。 マガジンの交換に掛かるその一瞬だけ、攻撃が止まったのだ。 「今だ!オーバードブースト起動!」 その言葉と共に、機体をジャンプさせ、盾にしていた建築物を飛び越える。 機体の背部に噴射炎の翼が生え、そして文字通り、弾丸のように機体を弾き出した。 「…………ッ!!」 Gキャンセラーでも中和し切れない、横殴りの重圧に、骨格が軋み、シートに身体が押し付けられる。 予想以上の猛烈なGに息が詰まる。 だが、それらを歯を食いしばって耐えた。 チャンスはこの一瞬しかないのだ。 敵MTとの相対距離が瞬く間にゼロになる。 「ッりゃああアアアアアアアア!!」 グレイはオーバードブーストを敵の目前で切ると、その加速を全て乗せた゛飛び蹴り゛を雄叫びと共に敵MTに見舞う。 金属同士が擦れ合う壮絶な音が響き、機体の重量が全て乗った一撃が、MTの前面装甲を粉砕し、数十メートル後方へぶっ飛ばした。 そして慣性の法則によって、グレイの機体は最後の一機の真横で停止した。敵MTはもう手が届く範囲だ。 口の中に鉄の味が広がる。 今の衝撃で口の中を切ったのだろう。 だがそんなことは無視出来る。 グレイは最後の一機に向き直る。 敵もグレイの『奥の手』に呆気に取られ、構えが遅れていた。 そしてその一瞬が致命的だった。 グレイは左腕にブレードの光刃を現出させ、思いきり振り抜いく。 大した出力ではなかったが、MTの装甲を貫くには十分過ぎた。 装甲と建造材を一緒くたに切り裂かれたMTが爆発し、鉄屑と化す。 雨粒を蒸発させていたレーザーブレードが消失し、辺りに静寂が訪れる。 「いてて…ッ。でも…これで、終わり、だよな…ッ」 グレイが荒い息を吐きながら、レーダーを確認する。 他に動くものは無かった。 ヘルメットを外して垂れてきた鼻血を拭っていると、スワローの楽しんでいるような、呆れているような声が聞こえてきた。 いや――これは、笑いを堪えているのだろうか? 『無茶をするねェ、君も。ははっ、自分からじゃ見えないだろうけど、機体の左足のフレームが歪んでいるよ』 ああ、それでか――。 グレイは納得した。 モニターに映る周りの映像が傾いているのだ。相当乱暴な挙動だったらしい。 『いやいや、天晴れだよ。兎に角、どうやら配備された戦力はこれで全てのようだ』 スワローの言葉に頷く。 そう、これで終わりのはずだ。 だからグレイは、スワローの次の言葉を聞いた時、耳を疑ってしまった。 『これで後は、坑道内に残る人間を殺すだけになった』 「……え?」 言っている意味が良く分からない。 (殺す?誰を?なぜ?どうして?) ――誰が、誰を殺す? 『ブリーフィングはちゃんと聞け、グレイ・ジェファーソン。試験となる依頼の内容は不法占拠者の排除――』 いつの間にか鼻血は止まっていた。 鼻血の代わりに、冷たい汗が腋を伝う。 『不法占拠者がMTパイロットだけと思ったかい?――そんなわけはない。むしろこれからが本番だよ』 「で、でも彼らにはもう戦う術がありません!……そうだ、降伏、降伏させましょう!」 『投降は認められない。そう言っておいたはずだ』 「でも……!」 尚もグレイは食い下がる。 不法占拠者とはいえ、元は普通の労働者。 家庭があり、大事な家族がいるはずなのだ。 「俺には……、出来ません」 その命を奪うような事は、グレイには出来なかった。 『そんな有り様ではレイヴンにはなれない』 「……」 『君には守るべきものがあるんじゃないのか?』 「……」 スワローの言葉が突き刺さる。 脳裏を故郷に住む両親や弟達がよぎる。 自分は何のためにレイヴンを志したのか――。 『……敵前逃亡と見なすぞ?』 「俺は――」 グレイがそう言い掛けた時だった。不躾な闖入者が現れたのは。 『ンダぁ?テメェら。俺様の根城でナニしてやがる!』 スワロー達の共有回線に割り込む形で、酒に灼けたダミ声が怒鳴り込んで来た。 『西方より接近する機体を確認しました。ACです』 ライラが簡潔に報告を入れる。 『機体データの照合完了。武装集団《センターバック》旗機【ライノサラス】です』 「…何だと?」 スワローは眉を顰めた。 記憶が確かならば、《センターバック》を率いる頭目の名はアルタム・コアドミラ。 パースよりも更に北方の領域で、盗賊のような事をして名を響かせており、その首には統一政府によって懸賞金が掛けられているはずだ。 「賞金首が廃鉱に何の用だ?それより、ここにはミラージュに雇用されていた労働者が居たはずだ」 『労働者ぁ?……ああ、あのピーピーうっせぇ雑魚共か』 アルタムの声に、嘲るような笑いが混ざる。 『“ワレワレのケンリ”だか何だ知らねえが、やかましかったからよ、ぶっ殺してそこら辺に埋めちまったな』 「……成る程ね。ようやく合点がいったよ」 スワローの疑念が氷解していく。 事前情報と違う敵の戦力も、労働者の人数としては多すぎる生体反応も、これで全て説明が付く。 何処からか流れ着いたアルタムら《センターバック》の一団が、元々パースを占拠していた労働者達を殺害して居着いたのだ。 『……それよりテメェら、俺様のいねー間に、随分と派手に暴れてくれたらしいじゃねえか、オイ』 アルタムの気配が剣呑なものに変わり、隠しようのない殺気が溢れ出す。 だが、スワローはアルタムを無視してグレイに話し掛ける。 「良かったなグレイ。君の仕事は、どうやらこの親切な人達が済ませてくれたようだ」 『……俺様を無視するたぁいい度胸じゃねえか。テメェ、どうやら死にてぇらしいな!』 アルタムの語気が、鼻息に比例して荒くなる。 見え透いた挑発だろうが、構わずノってしまうタイプだった。 『スワロー、どうします?あちらはやる気満々みたいですけど』 「どうせ怨みを買うようなら、ここでスッパリ断ち切った方がいいだろうね。――撃破するよ」 『了解しました。敵ACは典型的な重装甲・高火力・低機動です。特に左腕部のシールドによって、物理防御力は侮れません』 「ふむ。長期戦は不利だけど、こっちはグレネードだけじゃ決定力に欠けるね。まあ仕方無し。――ラフ、機体の同期を解除。戦闘モード起動させろ」 【了解、AIリンク解除。システム、戦闘モード、起動】 索敵機能などに回されていた演算性能が、機体制御に戻って来る。【ベルフェゴル】が本来のスペックで再起動した。 スワローはFCSを立ち上げ、武装のセーフティを外していく。その間僅か三秒余り。慣れたものだ。 「グレイ、この依頼、報酬という形で君に手元に入る現金は無い。だが、君には想定敵以上の戦果を見せて貰ったからね、これはその特別なご褒美だ」 『え?』 「AC同士の戦闘というものを見せてやる。君は下がっていろ」 『は、はい』 スワローの雰囲気もまた、得体の知れない物に変化していた。 妖気のようなモノを感じ、グレイは左脚部を引き摺りながら、機体を下がらせる。 グレイが十分に下がったことを確認すると、アルタムの機体【ライノサラス】に向き直った。 「さて、お待たせしたようだねゴリラ君。どこからでも掛かって来たまえ」 『……ぶっ殺す!!』 アルタムの怒号と共に、【ライノサラス】の肩から強烈な光が放たれた。 だが、満足にロックオンもされていない弾に当たるスワローではない。 脚部の性能だけでジャンプすると、今まで【ベルフェゴル】の居た空間を、高圧のプラズマが灼き焦がした。 回避した姿勢のまま、ビル五階程度の空中に静止した【ベルフェゴル】から、グレネードが立て続けに撃ち出される。 射出時の反動すら、姿勢制御に使う全く無駄の無い洗練された挙動。並外れた反動制御技術の成せる技だ。 撃ち下ろすように射出された榴弾は、吸い込まれるように【ライノサラス】に着弾し、己の身に宿した火力を、余す所無く炸裂させた。 爆音と共に煙が舞い上がる。 「さてさて、どんなものかな」 建ち並ぶビルの一つに着地したスワローは、【ライノサラス】が居た空間を凝視した。今の攻撃程度で仕留められるとは、微塵も思っていない。 雨が煙を押し運ぶと、そこには盾を構えた【ライノサラス】が、さしたる損傷もなく鎮座していた。 (……やはり無駄に硬いな) 『ハッハァー!効かねーなァ、そんな豆鉄砲じゃよォッ!!』 お返しとばかりに、【ライノサラス】から大量の小型ミサイルが放たれる。 スワローはこれを避けようともせず、右腕部に持ったマシンガンで全て撃ち落とした。 『……チッ、やってくれるぜこの野郎』 アルタムが吐き捨てるように言った。 生死と名誉を賭けた決闘の火蓋が切って落とされた。 火線の交差が繰り返され、【ベルフェゴル】のマシンガンやショットガンが【ライノサラス】を捉えるものの、堅牢な装甲に阻まれ、満足なダメージが通らない。 しかし、【ベルフェゴル】もその機動力を遺憾なく発揮し、【ライノサラス】の猛攻を全て回避していた。 互いに決め手を欠くまま、時間だけが過ぎる。 スワローは焦れていた。 (想像以上に装甲が厚いな) 【ベルフェゴル】に積まれた総火力の内、既に六割を消費している。弾切れ、という最低な結末が思い浮かぶ。 (正面から幾ら叩いた所で効果は薄いか。……正面からなら?) その時スワローに天啓が閃いた。 (正面はタフだが、背部は随分とおざなりだな) 【ライノサラス】の一番厄介な実シールドも、前面にしか展開は出来ない。つまり背後からの攻撃には弱いのだ。 だが、そんな事はアルタムも分かっているだろう。そう簡単に背を見せる真似はしない。 現に、スワローがどんな仰角を付けて撃ち込んでも、アルタムは的確に反応し、シールドで防いでくる。 (だからこその、この手だ) 久しぶりに感じる歯応えのある敵に、スワローは身震いした。 湧き出したアドレナリンが全身を駆け巡る。 今、間違いなく、自分は充実している――! 「ラフ、オーバードブーストスタンバイ。加減速の出力制御はボクがやる」 【了解。オーバードブースト、レディ】 こういう時、ラフはアナンタと違い煩く言って来ない。 オーバードブーストの出力制御など、常人には到底不可能な芸当だ。 マスターコードを使わなければ、アナンタはきっと命令を実行しないだろう。 だが【ベルフェゴル】の機体を任されたラフは、そういった無茶な命令もすぐに実行してくれる。 こんな所からも、設計したアーキテクトの異常さが窺えた。 「さあ行くぞ。これで、終幕だ」 スワローは起動スイッチを押し込み、オーバードブーストの最大速度で突撃した。 アルタムも、スワローがオーバードブーストで突っ込んで来ることは予測出来ていた。 確かに、オーバードブーストの加速力は驚異的だが、その分機体の制御が割を食い、単純な軌道しか取れなくなる、云わば諸刃の剣だ。 相対速度も相俟って、正面からの攻撃を回避するのが極端に難しくなる。 そこをアルタムは狙っていた。 「墓穴掘りやがったな!これで仕舞いだ!!砕け散れェッ!!」 裂帛の気合いと共に、最大出力のプラズマが【ベルフェゴル】に襲い掛かった。 スワローの視界を、蒼いプラズマが覆い尽くす。 着弾するかと思われた刹那、スワローは背部ブースターの輻射スリットを強制的に閉じ、代わりに脚部バーニアを全開にする。 当然バランスを崩した機体は、脚部を先行させ、仰向けに倒れ込む。 天を仰ぎ見る格好になった【ベルフェゴル】の僅か数十センチ上を、プラズマの光弾が通り過ぎて行く。 プラズマを回避し、倒れ込むコンマ数秒の間に、背部のメインブースターを再点火し、転倒を回避。同時に、逆上がりでもするかの様に脚部を蹴り上げ、【ベルフェゴル】は『倒立』しながら宙に舞った。 『なあッ!?』 余りの非常識な光景に、アルタムが驚愕の声を上げる。 そのまま回転しながら【ライノサラス】を飛び越えた【ベルフェゴル】は、最後に片側のブースターだけを使い、半身を捻って華麗に着地した。 目の前にはガラ空きの【ライノサラス】の背中。 スワローは両手の火器を【ライノサラス】の背部に押し付け、言った。 「これがボクの奥の手でね。チェックメイトだ、ゴリラ君」 『このッ、悪魔め…!』 「その通り、――そしてさようなら」 零距離から放たれた赤熱する鉄火が、【ライノサラス】のコアを破壊し尽くした。 「すごい……」 グレイは、眼前で繰り広げられた光景に、目を奪われていた。 スワローが今やったことは、『ACによる』伸身後方宙返り一回捻りだ。 そもそもACという兵器は、重力に対して足を向けることは出来ない。 いや、今それが実際にやってのけられたのだから、そういった動きも可能なのだろうが……。 兎に角、スワローのやった機動は、神憑り的な制御技術の成せる技だった。 『敵機、完全に沈黙しました。搭乗者の死亡を確認…。お疲れ様、スワロー』 「ああ、帰還する。輸送機をまわしてくれ」 あれだけの戦闘だというのに汗一つかかず、スワローがライラに指示を出す。 『了解しました。近くで待機させていましたので、五分程度でそちらに到着するものと思われます。坑道内に残る武装集団は放っておくのですか?』 「そうだ。依頼は不法占拠者の排除。武装集団の相手をしろとは言って無い」 『それもそうですね』 「そういうこと。――ああ、グレイ」 スワローがグレイに投げかける。 「君の力は見せて貰った。だが、まだ君の意思を聞いてはいない」 『…はい』 「今回は不測の事態でうやむやになったが、甘い考えではこの先生き残ることは出来ない」 『……はい』 「改めて問う。君は無抵抗の人間でも撃つことは出来るか」 『……撃ちます。撃って、みせます』 少しだけ間があったが、グレイはしっかりとした声で答えた。 人の命と金を秤に掛ける。 それが出来ると、自分の口で言ったのだ。 「よろしい、ならばコーテックスは君を歓迎しよう。新たなレイヴン、グレイ・ジェファーソン」 『はい!』 今度は力強く頷く。 自分の目指した舞台に、やっと立つことが出来た。 甘えは捨てよう。 このまま、幕を下りるつもりは無いのだから。 いつか成り上がり、目の前に立つこの男よりも高みへ登ってみせる。 決意を秘めた瞳で空を見上げる。 いつの間にか、雨は止み、雲の切れ間から光が差し込んでいた。 輸送機のパイロットには、機体の左脚部について散々突っ込まれた。 他にも、余り整備士を泣かせるような真似をすると、整備士ブラックリストに名前が載ってしまうだの、輸送機のパイロットと懇意になると、ピンチの時素早く駆け付けるだの、だから俺を宜しくだの、色々な「助言」まで頂いた。 グレイが帰りの輸送機に揺られながら、スワローのオペレーター(ライラという名らしい。スワローはお気に入りだとも言っていた)から送られて来た、コーテックス社の依頼斡旋ガイドなるものに目を通していると、スワローから秘匿回線で通信が入った。 何だろうと思い、依頼斡旋ガイドをデータファイルに戻し、応答ボタンに指を掛ける。 『やあ、今日はご苦労だったね』 「いえ、こちらこそお世話を掛けてしまって……」 『まあ、それは置いておこう。実は新しくレイヴンとなった君に、耳寄りな提案があるのだよ』 スワローは内緒話でもするかのような装いだ。 「はあ、一体何でしょうか?」 耳寄りな提案とは何なのか。 『近頃、新しくレイヴンとなっても、経験の浅さを突かれ、命を落とす雛鳥が増えている』 「はあ」 『そこで我々コーテックスでは、そんな日の浅いレイヴンの生存率を少しでも上げるために、専任の講師とでも言うか、教導者の斡旋も始めたんだ』 「えっ?」 その教導者とは、もしや……? 『君さえ良ければ、教導者の下でレイヴンとしての修行をしてみないかね?勿論無料とは行かないが』 「ちなみに幾らくらい……?」 『うーん、明確な額は、教導者が付く期間によって変わるから何とも言えない。ただ、君が受ける依頼の報酬から二、三割が天引きされることになるけどね。…どうかな?』 グレイにとっては願ってもみないことである。 高みに一歩でも早く辿り着けるのならば……。 「は、はい!是非宜しくお願いします、スワローさん!」 『そうか、なら良かった。じゃあ教導者が決まったらまた連絡するから』 「えっ」 『ん?』 「スワローさんが教えてくれるんじゃないんですか」 『ボクが?まっさかー』 ハハハと、スワローが笑って否定する。 『ボクはこう見えて忙しいからね。教導者として時間を割く暇が無いのさ』 「えっ、でも――」 『じゃ、決まったら連絡するから。毎度ありー』 「えっ、いや、あの」 そう言って強引に通信は切られた。 「そんなぁ……」 盛大な肩透かしを食らったグレイは、コックピットの中で、只々うなだれるしかなかった。 第十一話 終 →Next… 第十二話 コメントフォーム 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/crisissuffe/pages/12.html
crisissuffeとは 2008年6月15日結成。今日で設立から5924日です。 チーム「crisissuffe」の由来 Crisis= 危機;重大な局面 suffe = 経験する;耐える ちょうどMaximum Attack 4 RELOAD 2008の真っ最中に結成され Maximum Attackを頑張って乗り切ろうという意味だったような気がします。 (2人で夜中にノリで立ち上げたのは内緒です。) チームに加入しているからチーム員とだけ遊ぶとか そんな縛りは一切ありません。楽しく遊びましょう。 ただ、何か困ったときはチーム員に頼ってください。 活動内容 日ごろなにやってるんだろう・・・ 活動ロビーは検討中です。 集会日時は検討中です。 活動目的は検討中です。 活動時間は各自バラバラで把握できていません。(夜が多いかも) チーム参加規約(仮) 他のプレイヤー及び運営者に迷惑を掛けない。(※重要) 以上。 マナーを守ってプレイできる人なら大歓迎です。 (何か付け足す事があれば連絡ください。) 入団方法 現在リーダー権限を持っているのは†フレストニア†又はミルトです。 この2名のどちらかに参加の意思をお伝えください。 チーム員の枠が現在10名です。あと先着5名様です。 退団方法 ロビーの受付カウンターでチームメニューから退団できます。 退団は自由ですが、できれば一声掛けてください。 その他
https://w.atwiki.jp/armoredcoreforever/pages/244.html
メニュー トップページ はじめに AROMORED CORE V 発売前情報 パーツリスト(準備中) ミッション攻略(準備中) 5用語辞典(準備中) 初代シリーズ ARMORED CORE ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA ARMORED CORE MASTER OF ARENA 2シリーズ ARMORED CORE 2 ARMORED CORE 2 ANOTHER AGE 3シリーズ ARMORED CORE 3 ARMORED CORE 3 SILENT LINE Nシリーズ ARMORED CORE NEXUS ARMORED CORE NINE BRAKER ARMORED CORE FORMULA FRONT ARMORED CORE LAST RAVEN 4シリーズ ARMORED CORE 4 ARMORED CORE for Answer ポータブルシリーズ FAQ ARMORED CORE 3P ARMORED CORE 3 SILENT LINE P ARMORED CORE LAST RAVEN P 携帯シリーズ パーツリスト(準備中) MOBILE1・2 MOBILE3(準備中) 共通 用語辞典 公式用語辞典 その他 編集練習 総合コメントフォーム 2chロボットゲーム板スレテンプレ 外部リンク ARMORED CORE OFFICIAL PARTNERSHIP バトルTV - AC.net 合計: - 今日: - 昨日: - トップページの合計: - 更新履歴 取得中です。 ここを編集 ↑※本来のメニューページを編集するので、ここでは使わないこと